工作機械に組み込み、工具の最適使用を選択するiCutを提案。ワルタージャパン
新製品「M4000」
- ワルタージャパンから切削データ最適化ソフトウエア「iCut」が紹介された。
- 「工作機械の中にアプリを組み込み、稼働状況に合わせて最適な工具の使用が自動的に選択される。オペレーターの方のスキルに関係なく、工具のポテンシャルを引き上げて生産性を上げていくことに狙いがある」と広報担当者は語る。
- 2016年、ドイツでデジタルソリューションを展開していたComara(コマラ)社をグループ化し、シナジーを追求したひとつの「所産」が「iCut」と言えようか。
- 従来のNCプログラミングでは、達し得なかった領域までカバーし、100%のパフォーマンスを発揮できると言う。
- 「少し、詳細に触れると、スピンドル出力を最大で1秒当たり500回測定し、送りを自動的に加工の状況に対応したものに調整する。取り代の変更、工具の巻き付きと切込みの変化、硬化、工具摩耗・・・とiCutはリアルタイムで加工プロセスを最適化し、時間短縮に貢献していくことになる。工具本来の能力を十全に発揮させていく、そのメリットを納得いただきながら拡販に繋げていきたい」と語った。
- 因みに「iCut」の活用事例については、本社のテクノロジーセンターを通じて確認できるうえ「試削りや実証まで行える」とのこと。興味を抱く読者は、一度、ジャパンに問い合わせ頂ければと思う。
- 景況については、ワルタージャパンも好調さを実感「安定した結果を出してきている」そうだ。 ワルターの強みと言えば、進化し続けるコーティングを指摘できるだろう。
- 「生産技術やプロセス開発等含めた研究開発メンバーは、全体の10%を占める。昨年、タイガーテックゴールドという最先端のコーティングをリリースし、新製品含め、順次、適用してきている。当社は、カッターボディーでの差別化もあるが、チップの刃先強化を軸に据えて、コーティングの進化そのものを、ユーザーへのソリューション力アップに置いている」。
- 新製品については「M4000」という汎用性の高い、ミーリング分野のインサートチップが、このほど、リリースされた。最新のコーティング技術であるタイガーテックゴールドはもちろん、シルバーも施され、正面フライス、肩削り、Tスロット、面取り・・・と「守備範囲」は広い。
- 「M4000を対象に、11月からキャンペーンを展開している。一定量のインサートチップ購入で、カッターボディーがサービスされる。期間は来年2月までの4カ月間」となる。
タイガーテック・ゴールド