三菱マテリアルDIAEDGE特約店会総会 小原執行役常務・加工事業カンパニープレジデント初登場。 今期の売り上げは2019年比120%に設定
挨拶する小原加工事業カンパニープレジデント
三菱マテリアル加工事業カンパニーは、オンラインを併用しつつDIAEDGE特約店会を各地で開催した。4月に加工事業カンパニープレジデントに就任した小原執行役常務が各ブロックの特約店代表と直接、膝を交えるのは初であり、本紙は5月26日、大阪での近畿・北陸ブロック特約店会に参加した。
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冒頭、登壇した小原執行役常務は「1990年に東京製作所最後の新入社員として入社し、1年後に筑波製作所に異動。その後、日本で北米、欧州、台湾、韓国など海外事業を担当。2004年からはドイツの販売会社に赴任し、2016年から2020年まで中国で販売責任者として、活動して、2020年には本社に戻り戦略本部長に。そして今年の4月から加工事業カンパニープレジデントを拝命した」と自己紹介した。
2030年度には超硬工具事業はグルーバルシェア10%という中期経営戦略が立てられたほか、2次電池向け等のタングステン事業も2022年比10%の販売増が盛り込まれ、さらに環境への取り組みで強調されたのが、リサイクル原料の活用で「WC100キログラム抽出するためには、山から鉱石を12トン切り出さないといけないが、リサイクル原料だと110キログラムで済む。グループ会社の日本新金属との連携を深め、2030年までに80%のシェアを目指す考えで、CO2削減の観点から、電気使用量の抑制にも繋がるメリットも大きい」と語った。
足元の2023年度の売り上げについては、コロナ禍前の2019年比で120%を目指す計画。生産量も最近の推移では、受注を上回ってきており「生産は高水準で推移し、受注残は2019年以前のレベルに減少縮小。適正在庫も積んできている」と語り、注力分野として「EV部品向け、ロボット関連、小物部品分野、半導体製造装置関連、航空機」を掲げた。
小原執行役常務は「本日は私の名前『おはら』及び、お勧め製品として、ミーリング加工用コーテッド超硬材種『MV1020・MV1030シリーズ』を覚えて帰っていただけるとありがたい」とジョークを交えた挨拶で締めくくった。
このお勧め製品は、革新的技術とされる「Al-Richコーティング」を適用し、ミーリングカッタへの展開を拡大。鋼、鋳鉄、ステンレス鋼など、幅広い加工領域での生産性向上が期待されている。
続いて金子営業本部長が景況報告で「昨年は前半の貯金が、後半で消費された1年」と総括した後、優秀な成績を収めた特約店各社を表彰するとともに木田国内営業部長からは「ターゲットユーザ―でのシェア拡大、小物・精密部品分野への注力に加え、加工に合わせた最適工具の提案となる搭載工具について、受注を強化していきたい」との考えが強調された。
金子営業本部長から優秀な成績を収めた各特約店代表に賞状が手渡された