円筒研削の自動化設備導入検討へ‐大洋ツール・高萩社長

大洋ツール株式会社

大洋ツール株式会社

高萩社長

 

  •  5月も半ばを過ぎ、半期の概略が描けるタイミングで大洋ツールを訪問した。

 

  •  高萩敦之社長は「受注そのものの確保はできているものの、主としてマンパワーに起因する生産能力アップに対処していく局面を迎えている」。
  •  設備について、前期は「がまん」して「内部留保」に努めた。
  •  「将来を考えて、まずは、円筒研削の自動化設備(ツガミ製・ローダー仕様)を発注する準備に入った。6月に東京都の設備関連補助で申請、採択への道を模索している」と言う。
  •  現場では、人手不足を逆に多能工化を推し進めていく機会とも捉え「研削スタッフを旋削工程に再配置するなど、全スタッフによる各工程への理解の深まりを期待している。もちろん、職業訓練校や、中途採用を活用した募集を一貫して行っている」。
  •  今秋開催されるJIMTОFでは「刃型つくりの最終確認に入ったキーシードカッタの、市場にないサイズのバリエーションを追加していく。他にも初披露となる製品を準備している」。

 

  •  工具の価格改定が中小の工具メーカーを巻き込み始めている。
  •  この点について高萩社長は「昨年から熱処理、今年に入って材料も一部、値上がりを見た。来年の10月からは消費税が改訂される中で、当社でも、工具の価格改訂を視野に、その方向性が明確になってきた」。

 

  •  今期の市場予測では「上昇」を予測。仕がかりを減らし、顕在化しつつある欠品への対応も視野に入れ始めた。
  •  「企業には共通するが、最後はやはり人。社内教育、人材の確保に引き続き努めていきたい」。