「適正納期展望し、攻めの営業に転換へ」‐梶原国内営業部長インタビュー
梶原国内営業部長
- 2年連続で過去最高の売り上げを記録した安田工業の今期の滑り出しはどうか。国内の状況を中心に梶原国内営業部長にヒアリングを行い、まとめてみた。
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- 「変化を指摘すれば、東日本と西日本に『温度差』を感じるようになってきたことだろうか。東は押しなべて堅調だが、西は減速感が見られるようになり、今期がスタートした4月、5月、そして現在の6月半ばまでの現時点で、前年同期では、若干、落ちてきている。が、受注状況は悪くない」。
- 減速感については、先行きを考慮しているのか、設備‐特に金型関連からのYMC430などの小型機に対して、少し、慎重さが伺えるようになってきたとの指摘がなされた。
- 装置メーカーからの需要が主体となる「横形の800角以上」に対する需要では「FMSへの対応を巡るニーズが増え始めた」そうで「立形はロボットとのコラボレーション追求でニーズが高まっている」と言う。
- 基本的にはリピートオーダーが中心となるが「(事業継承で)次なる世代への設備として購入する際、従来機とは違って、5軸加工機やリニア機といった、より付加価値の高い設備への志向も伺える」。
- 安田工業に対しては「精度や品位に価値観を見出して頂ける顧客が大半」ではあるものの「時代の流れか、変化も感じるようになってきた」と梶原部長が指摘する。
- さて、2019年度だが、その見通しについて受注ベースでは数字がほぼ固まっていると言う。
- 「昨年は、納期対応で苦慮したが、生産効率のアップから立形・小型機を中心に徐々に短縮できるようになり、適正納期を展望するなか、『攻め』の営業への転換を図っていきたいと考えている。だが、その一方で、受注の傾向として、リニア機、5軸加工機、横形といった、組み立てに時間を要する機種が増えつつあるのも現実で、(顧客にとって)生産能力向上を即、実感することは難しい」。
- 温故知新に通じるものがあるが「金型に従事する若い世代を中心に、YBMシリーズの継続したアピールの重要性を感じている。その世代にとって(YBMによる)加工サンプル品が新鮮に映っているからだ」。
- 安田工業の国内外比率は1対1。しかも欧州、北米、アジアで、ほぼ3分の1ずつのシェア構成となっており、リスク分散の上でも、功を奏している。
昨年末に移転した関東営業所