「注視したい次世代自動車づくり」‐安田工業はYMC650とYBMVi40を出展
YMC650によるギアパンチ加工例
- 2018年までは、旺盛な受注によって、その「枠押さえ」に労力を要していた安田工業にも、今年に入り、一服感が漂い始めた。
- 広報担当者は「立形マシニングセンタは年度内納入が可能になってきた。内需の落ち着きも見られるが、米中貿易摩擦の悪化で、海外が厳しくなりつつある。輸出の半分を占める中国市場は気がかりであり、円高に振れつつあるので、欧州も厳しさを予想している」と言う。
- 下期はさらに読めない、と言うのは業界でも一致した見方だ。
- 落ち着きを見せ始めたとはいえ、受注水準が「高原状態」のまま、国内外比率は目標にしていた1対1を達成したことは、記録であり、今期の受注目標も、前期に比肩するボリュームを目指している。
- 目前に迫ってきた、メカトロテックでは、微細加工分野で実績を積み上げてきているYMC650と、5軸加工のフラッグシップ機で、DDモータ搭載のYBMVi40を出展する。
- 「中部エリアのユーザーも金型メーカーがほとんど。デモ加工のみならず、今回、当社初の試みとなるプレゼンを実施する。自動車の電動化に伴うモータコアの金型加工では、今、全国的に高い需要が発生している。当社のYBM1218V(テーブルサイズ1200×1800)への引き合いも、JIMTОF以降、活発化している」と需要を見据える。
- 製造面では、精度向上とサイクルタイム短縮のため、老朽化更新と並んで、設備増強も展開している。
- 「加工現場では、スライドウェイや内外径の加工で新設、増設を実施してきている。組み立て現場では、新人教育の一環として、半年間かけて、一から組み付けする社内教育を展開中。ここ、数年は、過去最高規模とも言える、新卒者が15人から20人に入社してきており、次代に向けた教育は、最重要事項となってきている」そうだ。
- 生産状況的には月産、立、横合わせて25台のハイペースで推移している。
- 「新人教育と並んで、最重要な位置を占めるのがサービス体制の強化。毎年、充実させてきているが、特に海外比率がアップしてくるなか、海外でのサービス体制における、よりいっそうの構築は、避けて通れない」。
- 安田工業全体で、現在、総計360人規模の陣容となった。営業、製造、サービス・・・あらゆる面で、今後の発展を期待したい。
昨年のJIMTОFで披露された加工サンプル