多能工化の進展で効率の良い工程が組めるベース確立。新開発材料「SCPT合金」拡販へ 日本特殊合金
中山社長
- 中山社長に事前にメールで質問要旨を提出、回答を得て、日本特殊合金の今期の動きとしてまとめてみた。
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- コロナの業績への影響を抜きにして今期は語れない。
- 「上期はすべての製品に影響が出て、前年同期比ではマイナス35%。下期は自動車と半導体関連の回復で前年同期の水準に並んだ」と言う。
- 2021年度についての課題、目標については「2019年度の売り上げを超えていきたい。作業者の多能工化が進み、効率の良い工程が組めるベースができたので、受注回復による生産量増加の中でも、納期対応を最優先にする。また、新開発材料のSCPT合金の拡販を始めたい」とのことだ。 コロナの影響でリアル展示会が激減したのも、この間の特徴だろうか。
- 「来期は、タイや中国のリアル展示会出展を考えているが、まだまだ、コロナの影響を考えると出展できないかも。その場合はWeb展示会での参加も検討したいと思う」と語る一方「コロナ禍でも医療関連分野の市場は影響が少なく、今後も堅調を見込む。また、新開発材料のSCPT合金の拡販も狙っていきたい」とターゲット市場、拡販製品も明確だ。
- 仕事量の減少は、一方で、社内教育の時間確保ではプラスに働いた。
- 「現場作業員と事務所の若手社員の希望者を対象に、超硬合金の基礎講座を開催。生産サイドでは、持ち場のローテーションによる多能工化教育を実施している」。