旭ダイヤが牧野フライス精機本社で研削セミナー開催

旭ダイヤモンド工業株式会社

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https://www.asahidia.co.jp

  •  旭ダイヤモンド工業は1月24日、牧野フライス精機本社で、ゾラージャパン、GESAC JAPANの協賛のもと「工具研削用ホイール・砥石測定装置・超硬素材セミナー」を開催した。
  •  冒頭、挨拶に立った牧野フライス精機の清水社長は「景気が一段落し、仕事量も落ち着いた状況にあるが、別の視点で捉えれば、技術習得のチャンス。研削盤をより効率的に活用頂ける一歩になれば」と挨拶した。
  •  万能研削盤「C40」の一貫生産でスタートした牧野フライス精機は、今やAGE30をはじめ、ワンチャックの全加工機が豊富に取り揃えられており、今回のようなコラボレーションを追求したセミナーは、現場で工具研削に従事するスタッフにとって、有益この上ない。会場が満席になったのも頷けるだろう。

 

  •  セミナーの口火を切ったのは主催者の旭ダイヤモンド工業だ。
  •  砥粒の大きさや結合度、ボンドの種類表示といったホイールの基礎知識に触れた後「重要な作業として、形状修正を施し、ワーク表面の悪化を修正するツルーイングや砥粒の目こぼれや目詰まりに対応するドレッシング(砥粒の先端を出す作業)」を解説。「工具研削用の新ボンドとしては、切れ味、耐摩耗性を向上させたアスパイヤーメタルプラス、工具摩耗量を抑え、補正なしで使用できるエアロメタル、切れ味の持続力と形状維持を両立させたサンクレア、超弾性ボンドのARVОを推したい」とアピールした。

 

  •  ゾラージャパンからは①加工前の形状測定機②工具管理のソフトウエア③工具測定機④自動化と砥石測定・工具検査機‐を提案された。
  •  「前段取りとしての砥石測定装置は、ヒューマンエラーの防止に一役買う。工具研削盤と連携するMSPS–Ⅱとのインターフェースを備え、砥石のレイアウト後、その諸元を砥石測定装置に転送することになる」と説明。
  •  工具検査機ではすくい角や逃げ角などを測定する「genius3」が紹介され、このほか、手動タイプの測定機、さらにロボットを活用し、測定機まで自動搬送する例にも言及され「最後になるが砥石の見える化を図るキャビネットは、セットアップ時間の短縮に活用いただければ」と訴えた。

 

  •  GESAC JAPANからは、超硬の丸棒素材の提案。2018年に設立され、日本での活動がスタートし、昨年末から市場での浸透が目立ち始めた。
  •  「GESACの超硬丸棒素材は、年産能力5000トンと世界一。全世界では約20%のシェアを占め、特にアメリカ市場では30%を超えている。中国にある4工場で生産。3500人が従事する」との概略説明がなされ、品質の安定、納期遵守をアピールした。

 

  •  日本の客先に専用標準品も提供される、とのことで、直接、照会されたし、とのことだ。 セミナー終了後は牧野フライス工場見学&メーカー出展説明  セミナー終了後は、工場見学へ。昨年3月までに本社・工場が一新され、牧野フライス精機の「第二の創業」とも指摘されている。旭ダイヤモンドの砥石やホイール、ゾラーの測定機、ゲサックの超硬丸棒素材などが、ソリューションセンター内に出展され、参加者は直接、手に取って、質問、意見などの交換を行った。

 

出展メーカーの説明を熱心に聞き入る参加者

出展メーカーの説明を熱心に聞き入る参加者