一直24時間、ノンストップ加工をサポートする松本機械工業。松本社長自身何語る自動段取り替えロボットシステム、Smart Terrace AIO
AIOについて語る松本社長
夕方5時から翌朝の8時まで、ロボットが人に代わって仕事を継続させていく「1直24時間」ノンストップ加工を可能にする、自動段取り替えロボットシステム「Smart Terrace‐AIO」。昨年度は月1台、今年度が月1・5台、そして来年度は月2台の販売を計画するなかで、将来的には年産100台を視野に入れ、来年10月には新工場建設に踏み切る。JIMTOFでは、業界紙・誌の記者を前に、松本社長自身が、開発の経緯や自動化を実現していく製品づくりに触れながら、将来展望を語った
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およそ40年前、工作機械メーカーから、チャックの爪の自動交換依頼を請けたのを機に「量産から多品種少量生産の時代に移行し、フレキシブルに対応できる生産現場の時代が来ると予想した。要望内容は、チャックそのものの自動交換でもあり、以来、自動化を実現していくための製品づくりにチャレンジしていくことになる」。
爪が搭載された交換プレートを取り替えるだけで全爪自動交換できるAJC、モーター駆動により爪をロングストロークさせるUチャック、チャックそのものを自動交換するACC、爪を個別に自動交換するHQJC・・・
「我々の側で自動化を実現していくための製品づくりが具体化していく一方、2020年の秋以降、お客様に応じたソリューションの提供を意識しつつ、自動化システムそのものについて取り組み始めた」。
加工中の自動計測、計測結果のExcel出力モジュール、ストッカーモジュール(ワークと爪のセット格納、イージー操作)、自動ティーチング、円筒研削モジュール、インターフェースモジュール(最大で工作機械2台まで接続可能)、洗浄モジュール、段取りモジュール(交換ハンド6個搭載可能、段取り時簡単ロボット移動、運転中のワーク出し入れ可能、ストッカー部のセンサーレス自動ティーチング)、そして直近では、自動工具(CAPTO TOOL)の自動交換など、次々と自動化システムを構成する製品を創出。
この4年間、自動化のための新たな機器類が開発され、活用されていく中で「Smart Terrace‐AIO」は進化し続けた。
そして現在、製品のタイプは大型、中型、小型の3種類をラインナップ。価格は基本ベースで1500万円、1300万円、1000万円と設定され、オプション価格では500万円から1500万円の価格帯で販促活動を展開する。
「Smart Terrace‐AIOの狙いは『1直24時間』の構築を通じて、お客様が人手不足の解消を図り、生産性アップ、利益の向上の実現に寄与していくことにある。是非ともご活用を頂きたい」と松本社長は訴えた。
工具の自動交換を実演