グリーンツールがオリジナル工具5点披露、今後の規格化の可能性探る場に。
製造に特化し、4月から稼働スタートした新工場
今年の4月、製造に特化したグリーンツールの新工場が稼働スタートして7カ月が経過しようとしている。
広報担当者によると「製造の内訳はオーダーメイド工具、自社オリジナル工具、OEM工具に分類される。10月末時点で全売り上げの15%を突破し、今期20%近い比率にまで拡大する可能性も出てきている」と言う。
前期の再研磨に対する製造比率が10%未満だったことと考え合わせると「急伸」と言ってもいいのではないか。
「自動車関連からの需要は、円高傾向で、今ひとつだが、航空機関連が極めて活況で、船舶のディーゼルエンジン絡みも悪くない。今後、プラアルファの分野で見れば、医療機器にも照準を合わせていきたい」と展望する。
JIMTOFでは自社オリジナル工具5点を出展、今後の規格化の可能性を探っていく場として意識しているようだ。
▼ネガランドボール・・・ボールのギャッシュ面にネガランドを設けた工具。刃先強度が上がり、高硬度材加工に有効。
▼クロスエンドミル・・・右刃右ネジレと右刃左ネジレを有する工具。右刃右ネジレの終点と右刃左ネジレ始点に微小Rを付けている。樹脂板でトリミング加工時に上下にバリが出にくい。微小なRを付けることで食い込みによる傷を防止する。
▼ルーター・・・CFRPに含まれる炭素繊維を切断するため、に切れ刃をポジにして、逆ネジレを追加。基本的にDIAコートによって長寿命化を図る。切れ刃が途中で切れていることで切削抵抗が小さくなる。刃数が多いため高能率。
▼ウェーブエンドミル・・・外周が軸方向に波型の切れ刃を有する工具。切れ味がいいため、耐熱鋼などの難削材に適する。
▼オーバルミル・・・外周刃に大きなRを施した工具。5軸加工でそのメリットが生かせる。外周刃のRを使用して、底面や側面を切削することで高送りが可能となり、良好な切削面が得られる。