ケミクール・フュージョンシリーズなど新製品を積極提案する油剤メーカーのケミック
ケミック本社測定室
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切削・研削油剤メーカー、ケミックは、新製品「ケミクール・フュージョンシリーズ」、「ケミクールCS35」、「EX460(試作番号)」の3点を中心として、JIMTOFに臨む。
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使いやすさを追求
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「ケミクール・フュージョンシリーズ」
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ケミクール・フュージョンシリーズは、使いやすさを追求したマイクロエマルジョンタイプ水溶性切削油剤。溶けやすさ、安定性、低刺激性という使いやすさを追求しつつ、切削性能、防錆性、耐食性、防腐性をもつ汎用性の高い油剤である。
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特長としては、長期間使用しても乳化状態が安定し、防錆性、消泡性などの初期性能が持続する。また、べたつきがなく、人体や環境への影響も考慮されている。
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汎用性あるフュージョン1
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フュージョン1は、鉄系合金に対する強い防錆力と非鉄金属に対する最高レベルの耐食性を併せ持つ汎用性の高い油剤となる。
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重切削向けのフュージョン2
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フュージョン2は、洗浄性、冷却性とともに優れた潤滑性があり、重切削性を向上させた油剤となっている。
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企画室の油野崇志さんは、「試作段階では1年間使用しても、初期性能を維持できた。また、さらっと溶けるため、手混ぜは不要で、ダマもできず溶かしやすい。べたつきがないため、汚れもエアーブローですぐに落ちる。『機械の中や周辺の清潔さが維持できる』という評価を頂いている」という。
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水口直樹常務に売行きを伺うと、「好調。販売店からも『顧客の反応が良い』と好評で、主力製品にしてくれている。中国でも日系、ローカルともに評判がよい」と語る。
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超硬用研磨液「ケミクールCS35」拡販を目指す
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次に、ケミクールCS35は、超硬用の研磨液で、超硬工具を研磨する際に使われる。ユーザーからの要望で開発をはじめ、今年6月に製品化した。
油野さんは、「超硬を研磨した場合、通常、研磨液が赤又は紫色に変色する。変色すると、泡が消えず油がべたつき、砥石が目詰まりを起こして精度が出なくなる」という。ケミクールCS35は、この点を解消。ユーザーからも「色がつかない」、「べたつかない」との評価があった。水口常務は、「数件の大手ユーザーで成功を収めることができた。今後は、JIMTOFを機に一気に拡販を図りたい」と語る。
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アルミ用切削油剤
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「EX460」
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最後に、EX460は、航空機対応としてアルミに特化したアルミ用切削油剤。航空機関連の需要の伸びを見込んで開発を開始した。
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現在、試作品をユーザーに提供してテストを始めデータを収集しているそうだ。テスト段階では、「切削油の変色がない」、「精度が向上した」等の評価が得られた。今後はデータを集めて、分析結果をJIMTOFで紹介するという。
ケミクールフィージョンシリーズ1 ケミクールCS-35