ケミックは、JIMTOFで、未対応だった洗浄剤ニーズを発掘。新製品開発へ。
蓼沼社長
- 「当社は、2年後に会社設立50周年を迎える。それに向け、今年4月から新たな3ヵ年計画がスタートとする」。
- その骨格として、「既存製品を盤石にすること」、「新分野向けの製品開発」の2点を掲げる蓼沼憲社長。
- 平成27年6月、営業部長から社長に就任し、2年目。これまで取り組んだことは、「会社の方針を明確化すること」。
- 年度末に会社全体の方針を打ち出し、これを受けて各部署が目標を設定するという体制を構築。そこには、「会社が一丸となるように全社員の意識改革」をボトムアップによって実現するという狙いがある。
- 「既存製品を盤石なものにすることにも意識改革は不可欠」と語る。
- 「ただ売るではなく様々な顧客ニーズに応える、油剤以外のことは知らないではなく工具や加工に関わる困りごとにも対応する「『トータルコンサルタントとしての役割を担う』との意識が必要となってくる」。
- さて、昨年のJIMTOFでは、「意外な反響があった」ようだ。
- 「今回は工具、砥石が中心の西館となり、目的意識をもつ来場者を予想して商談スペースを多く確保した。主力の切削液をはじめ、洗浄剤やEDM関連製品なども紹介するなかで、加工後や塗装前の洗浄の必要性を再認識、対応できていなかった材種の洗浄など、洗浄剤に対する意外なニーズを知ることができ、新分野の製品開発のきっかけとなった」。
- 「私は営業の人間だから」と、早々に新製品を開発し発売と考えたそうだが、開発側では、そうはいかないようで、現在、「3ヵ年計画の最終年に売り上げを出す」との計画で開発とともに市場調査を進める。
- 「今期、前半は売上ベースで前年比約3%ダウンとなった。しかし、11・12月頃から状況が好転し、2ヶ月でマイナス1・5%まで盛り返した」。その要因となったのは、「ロボットや産業機械関連からの受注が伸び、この分野の社内シェアも2ヶ月で5%から15%へと飛躍的な伸びを見せた」ことだと言う。この状況は今年も継続しているようで、「1月は前年比110%を超えた」。
- 今年は、「どうなるか予測はつかないが、マインドが上昇するような新たな国内政策に期待したい」と結んだ。