残業ゼロ方針貫き、生産性アップの成果獲得するサイトウ製作所
齋藤社長
コロナ禍明けの「行動制限解除」のひとつに、海外戦略としての海外出張が挙げられるだろう。
齋藤社長は「目前のEMOは、4年ぶりの開催であり、開催そのものの喜びを感じた昨年のAMBとも違う。EMOはコンセプトを発表する場であり、そのようなEMOの性格付けが、どの程度復活しているのか体感できればと思う」と語る。
同社の海外売り上げ比率はおよそ15%。欧州での販売動向は代理店の地道な活動を通じ「新規も徐々に獲得し、微増で推移している」ようだが「子会社を抱える米国は、ここ3カ月のスパンで見た場合、コロナ禍前の水準に戻ったばかりか、プラスアルファをもたらしている」と言う。
10月には、ミネソタ州東部のミネアポリスで開催される「MD&M」という医療系の展示会にも出展するが「出展を重ねるたびに、成果に繋がってきている有意義な展示会。弊社の客層は、出展社に多く、彼らが求めるニーズに弊社の工具がマッチングしている。リアルの良さが体感できる場でもある」。
一方、国内の工具需要は全般的に見れば苦戦を強いられているが、サイトウ製作所はどうか。
「弊社に即せば、国内も微増傾向が定着しており、『残業ゼロ』方針を貫くなか、結果として、生産性アップにも繋がっている。政府の中小企業を後押しする様々な施策を活用した設備投資も寄与していると思う」と国内外微増という、サイトウ製作所ならではの特徴が浮かび上がる。
「各国・各産業に広く、受け入れられている事が大きな変動の回避に繋がっている。今後も『面倒を価値に変える』方針を実践していく」。