高まる「クロスグルーブドリル」への評価
10D、20Dなどの短いサイズ、鋼材対応の追加も検討するサイトウ製作所

株式会社サイトウ製作所

株式会社サイトウ製作所

熱心に見て回る来場者

今回のメカトロテックでは、被削材別・用途別に展示し、具体的な加工をイメージしやすいよう、配慮したそうだ。
 青木営業技術部長は「EMOショーからの流れを意識して、顧客の目線に合わせた展示を心掛けた。来場者は予想通り、リピーターの方が中心だったが、久しぶりに接点を持つことができた方もおられ、新鮮さも。積極面では、ラインナップ拡充や図面を携えての相談、工具形状への要望なども賜った」そうで、全体としては「前回よりも、多くの方と中身の濃いお話をさせて頂く機会を得た」と振り返った。
 サイトウ製作所の旬の製品と言えば、非鉄・樹脂専用の深穴加工用ドリル「クロスグルーブドリル」が挙げられる。
 「昨年のJIMTOFで発表し、評価も頂いている。L/Dでは30、40、50をラインナップしているが、『短いのが欲しい』との要望もあり、来春販売をめどに、10、20のサイズ追加を計画」しているほか「非鉄・樹脂用に「他の被削材も」とのニーズを踏まえ「鋼材用も来夏までにリリースできるよう、進めていきたい」と語る。
 微細加工の深まりに応じて、特殊対応力への期待も大きい。
 「おかげさまでATOM=小径工具という認知が浸透してきているが、原点は特殊品。お客様からの要望に柔軟に対応させて頂くことで、技術力を高めてきた背景がある」。
 当然とは言え、メカトロテックは、ユーザーから直接、ニーズを把握できる機会。特殊品をアピールすることで、情報の密度が高められ、対応力、技術力の向上につながっていくことを改めて実感したという。「『困ったらATOM』と思って頂けるよう、今後とも取り組んでいきたい」青木部長は結んだ。