工具の値上げを想定した「仕入れ」を実践へ 2021年の業績はコロナ禍前の水準にーサカイ
酒井社長
- 12月に決算を迎えるサカイを訪問し、この間の特徴的な動きについて酒井社長に取材した。
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- 「昨秋から回復局面に移行し、今年に入ると、その傾向がいっそう顕著になっていった。2021年の業績は、コロナ禍前の2019年レベルに戻りそうだ」と語る。
- 田野井製作所など取扱メーカーが増え、ラインナップも益々、拡充してきた。
- 「来年は、工具の値上がりを想定しており、当然ながら、仕入れに際して意識するようになってきている。この点では、計画プラスαの量を見込むことになる」。
- 量の確保は、値上げ前の駆け込み需要を想定すると、自然な流れであり、安定供給や納期の面でも優位に立てるだろう。 サカイにとっては「在庫が生命線」であり「ニーズを汲み取った企画、オリジナル製品」で差別化する姿勢は一貫している。
- 話は変わるが、サカイは、今年1月に創立70周年を迎えた。
- 「記念として、切削工具の総合カタログ(エンドミル編)を製作し、このほど完成をみた。お客様に販売で、お役に立てられるよう、配布中だ」と言う。
- コロナ感染者数激減のなかで、直接の訪問も緩和されてきた。
- 「必要とされる部数をお渡ししながら、お話を伺うチャンスとして活かしている」。
- 自動車の減産の中でも特注需要が発生しており、海外からも大口の注文が入っているそうだ。
- 「小径工具の量的拡大を考慮していくと、すでにニッチな世界ではなくなってきたとの思いが強い」との感想も。
- 来年は需要の回復に一段と期待できそう、と酒井社長は締めくくった。