バリのでない工具づくりで躍進するシーウェーブ。米国製トランザーフィルターで成果出す

株式会社シーウェーブ

株式会社シーウェーブ

自信作の工具を手にする宇野社長

 

  •  工具業界で精力的に国内外を飛び回るトップの一人に数えられるシーウェーブの宇野社長を訪問した。自動運転用の車載系や足回り部品、さらに医療、航空機分野も視野に入れている。
  •  「今、当社が一番、注力しているのが、鉄・アルミ加工用のワイパードリル。2年前に開発に着手し、大手ミッションメーカーからも認められた、バリの出ないドリルで、径1・5ミリから径25ミリまでラインナップしている。海外日系企業をターゲットにしており、刃形とコーティングで、更なる横展開を検討している」と言う。
  •  客先では、テストカットの時間を割いてくれるようで、インドネシアやタイ、ベトナム他、最近では台湾にも足を伸ばしているそうだ。
  •  「カメラと連動させながら、ミッションケース用のバリ取りを行うロボットも、注目して頂きたい。3年前にリリースし、米自動車メーカーで活用してもらっている。100分の1ミリまで対応可能」と語りつつ、この流れでシステムインテグレーターを目指す、とも。
  •  ともあれ「バリ取り」繋がりだが、宇野社長曰く「バリで困っていないユーザーはいない」のは確かだろう。  工具づくりは「特殊仕様で、生産性アップに寄与する」‐が、宇野社長の基本スタンス。コストダウンツールとも呼ばれる。すべてオーダーメイド対応だ。
  •  シーウェーブと米国製トランザーフィルターとの出会いは、2年前のメカトロテックに遡る。
  •  「Ⅴ2とⅤ1の2機種導入したが、Ⅴ1はメカトロテック出展機だった。性能評価に関して、工具づくりでは定評があり、すでに米国製トランザーフィルターを駆使されているユーザーを訪問させて頂き、実績を把握したうえで、オーダーした」そうだ。
  •  Ⅴ2は段研のロロマティックNP3とワルター・ヘリパワーに対応し、Ⅴ1はANCAMX7で活躍する。
  •  「2018年から本格的に稼働スタートし、1年以上になるが、まったくのノーメンテ。NP3は段研であり、しかも24時間フル稼働のため、スラッジは特に多く発生するが、きれいに除去されており、研削液は常にきれいだ。濾過能力の高さを証明しているばかりか、トラブルが発生していないことも心強い」と宇野社長は評価する。
  •  今後を見据え「径1ミリからのドリルとエンドミル機能を併せ持つ工具や耐熱合金用のエンドミルを現在、開発中」との、ニュース性ある話題にも言及してくれた。

 

ANCAにはV1が活躍する

ANCAにはV1が活躍する

 

NP3は24時間フル稼働だが、研削液は同様に常にきれいさを保つ

NP3は24時間フル稼働だが、研削液は同様に常にきれいさを保つ

 

ロロマティックNP3とワルター・ヘリパワーのスラッジ除去で活躍するV2

ロロマティックNP3とワルター・ヘリパワーのスラッジ除去で活躍するV2