単結晶ダイヤモンド製エンドミルを提案、自動車関連分野以にも訴求する中京
将来を担う若手社員たち
日本の切削工具の最大需要家は自動車関連業界であることは論を待たない。PCD・PcBN工具専業メーカーの中京も、顧客のほとんどが自動車業界で活躍する。
川瀬社長は「日本はもとより、中国およびタイの子会社でも、弊社の現状の主要な販売先は自動車産業。アルミ材・鉄系駆動部品の加工でPCD・PcBN工具や特殊工具を採用頂いている」との概要に触れつつ「昨年来、中国でのEV車生産の増加によって、従来の内燃車が減少。連動して関連部品の受注が世界的規模で厳しさを増してきた」と現状を指摘する。
自動車生産の大きな流れでは、EV化はじめ、HV・PHV車の占める割合が増えていくだろう。
「軽量化や安全機能重視の部品構成比率の高まりが予想できる。その中で弊社製品の優位性を追求できる領域を拡大させていきたいと考えている」。
JIMTOFでは、自動車部品関連のみならず「横展開」とも言えるその他工業製品でも展開できるアイテムを披露する。
「進化を遂げる工作機械も高速化、省エネ化が追求されており、この点も考慮した、刃先形状の採用により、軽量かつ、小物という部品加工への提案になる。弊社が最近、取り組んでいる単結晶ダイヤモンド工具の紹介に努め、一例ではあるが、スクエアタイプ、ボールタイプのエンドミルを、是非、手に取って、ご確認いただければと思う」。
また、国内生産の海外シフトという生産移管への対応について川瀬社長は「海外に拠点を有する国内代理店にお願いし、機能面や価格面で優位性を発揮できる商材の拡販に繋げていけるようにしていきたい」と語った。
コロナ禍で受注減を余儀なくされたが「来期はコロナ前の水準に戻し、2年後には輸出増を達成していきたいと思う」。