レーザー加工技術の進展図る光機械製作所。需要喚起へ
レーザー加工機によるインサートチップへの適用例
- 光機械製作所の最新動向を把握するため、三重本社を訪ね、深谷部長、安井製造グループ長に面談した。
- 深谷部長は「営業面では、足元の引き合い件数が減少してきているため、PCD工具刃先研削盤については、半自動機のHPCD‐15Sだけではなく、手動機のHPCD‐150Mの機種もラインナップに加えた」と言う。
- 3月に初めて研削に特化して開催されたグライディングテクノロジーへ出展については「テストカットのほか見積もりや予算申請といった案件が発生してきており、受注についても、具体化が見込まれ、成果が生まれつつある」。
- ところで、同社では、工具研削盤製造や切削工具の受託加工のほか、チップブレーカの需要と、その応途技術を見据え、超短パルスレーザーを用いたレーザー加工機の多様な展開も検討に入っているそうだ。
- 安井製造グループ長は「PCD工具のチップブレーカから着手したが、大手自動車分野からも仕事がいただけるようになってきている。他に半導体や医療機器分野にも展開しており、撥水などの表面改質を目的とした加工の需要が多い」と言う。
- ラボラトリーを擁する千葉の柏市で、セラミックやガラス、金属の薄膜といった加工事例を積み上げている。
- 「ピコ秒より更に短い波長のレーザーを使用することで、加工部周辺の熱ダメージが極めて少ない加工を実現できる」と強調する。
- さらに2015年から中国の研削盤メーカーと提携、代理店として、この3年間で25台の販売実績を積み上げている。
- 「日本市場では、溝加工の提案で、着実に成果を上げてきた。当社の新規開拓にも活用できるため、シナジー効果もある」と安井グループ長は語った。
撥水