シリコンウエハー研磨機の受注増加。大阪市の大平製作所

株式会社大平製作所

株式会社大平製作所

堤野社長

  •  ワイヤーフォーミングマシン、コイリングマシン、バネ自動研削盤、そしてシリコンウエハー研磨機を製造する大平製作所(大阪市西淀川区)の堤野展州社長を訪問。同社の特長や強み、今後の展望を聞いた。
  •  「昨年末から半導体関連の動きがあり、当社でもシリコンウエハー研磨機の受注が増加し、忙しい状態が続いている」と、語る堤野社長。同社は、昭和56年にシリコンウエハー研削盤を、平成12年以降は更に高い精度を要求されるシリコンウエハー研磨機のOEM製造を請け負っている。
  •  主力となるのは、昭和62年から製造を始めたワイヤーフォーミングマシン。「コイル線材を直線にし、曲げ加工から切断まで線材曲げ加工製品を自動生産する加工機で、自動車産業からの需要が7~8割を占める」。曲げ加工が施された製品は、車のシートフレーム、ブレーキ、ドア、マフラーハンガー、スペアタイアのハンガー等に使われる。この他、芯金式コイリングマシン、バネ自動研削盤も製造する。
  •  同社は、昭和34年に賃加工からスタートし、工作機械の治具の製造を経て、昭和50年から機械の製造を始める。堤野社長は、平成25年12月に4代目社長に就任。
  •  社長就任後、課題であったホームページの充実に取り組む。「閲覧者から、『ハイブリッド車に使う電極部品(導線)を曲げ加工する機械の製造はできないか』との相談があった。そこで、当社のワイヤーフォーミングマシンとコイリングマシンの技術を応用し、客先の要望に応じた機械を製造した」という。
  •  これが新たな開発のきっかけにも。「ワイヤーフォーミング、バネ研削、バネ成形等の技術・ノウハウを活かし、これらを組み合わせた他社にない発想をもとにした機械の開発に注力している」という。
  •  現在、同社は国内の直需を中心とするが、「今後は、商社を通して海外にも展開していきたい」と、次の課題に取り組む。  最後に、「豊富な技術・ノウハウでお客様に最適な提案をさせて頂きたい」と、堤野社長は語った。