コンセプトマシンUG-20を出展する宇都宮製作所

株式会社宇都宮製作所

株式会社宇都宮製作所

宇都宮常務

 

  •  宇都宮製作所の宇都宮崇寛常務を訪問し、工具研削盤を取り巻く近況とメカトロテックでの提案を取材した。

 

 

  •  「4月~9月の上半期は、前期に比べると、売り上げベースではプラスで推移したものの、受注ベースでは微減。なかでも勢いのあった自動車関連ユーザーからの引き合い、受注にブレーキがかかり始め、特に中国に絡むような案件が減少してきた」と言う。
  •  2018年度は、受注、売り上げ共に過去最高レベルを達成した。
  •  「他の柱でもある、工具メーカーからの引き合いも落ち着きを見せてきており、市況をもう少し見てから、との『延期案件』に傾きつつあるケースも出てきた。全体として、『減速』を予測しているものの、名古屋営業所のスペアパーツの種類、量の拡充といったサービス面での充実、十日町工場の組み立てスタッフの増強等を通じて、顧客満足度を上げていきたい」。
  •  エリアで、期待がかかるのは、西部(中国地方や九州地方)で、案件も増えてきたと言う。再研磨、自動車関連がターゲットだ。
  •  メカトロテック開催エリアである中部は、宇都宮製作所製工具研削盤にとってもボリュームゾーンであることに変化はない。今回、「新兵器」を携えての「参戦」に、注目しない訳にはいかない。
  •  「メカトロテックでは、新しいコンセプトマシンUG‐20を出展する。試作機のプロトタイプであるが、当社初の機内ローダーを組み込んだ新たな機種として2020年中にリリースしていきたいと考えている」。
  •  省スペースニーズに対応した幅2000ミリという設置面積で、十分な加工範囲をカバーできる全自動工具研削盤を企図して開発された機内ローダー搭載のUG‐20。
  •  特長は①機内ローダー仕様でありながら、ノズル&砥石交換装置を機械上部に配置して、幅2000ミリというスリムさを実現②直線軸スケールと旋回軸DDモーターを標準装備し、砥石スピンドルにはHSK‐A50を採用し、砥石交換時の再現精度も向上。ワークヘッドは引きコレット式を採用し、振れの少ない安定加工を実現③ワークストックパレットは、径3ミリ~8ミリで169本、径8ミリ~12ミリは143本、径12ミリ~20ミリは99本の仕様‐となっている。
  •  また、対象シャンク径3ミリ~20ミリ、対象工具径は2ミリ~20ミリ、最大ワーク全長250ミリとなっている。
  •  狙いは、ずばり、工具メーカーとなる。

 

宇都宮製作所の「UG‐20」。初の機内ローダー採用となる

宇都宮製作所の「UG‐20」。初の機内ローダー採用となる