渡邊営業本部長に聞く新たな営業販売スタイルの提案 研削盤のサブスク、パッケージ化、研削ソフト(MAP)

株式会社岡本工作機械製作所

株式会社岡本工作機械製作所

渡邊営業本部長

  •  総合砥粒加工機メーカーを標榜する岡本工作機械製作所の安中本社工場を訪問し、2020年の「締め」を渡邊営業本部長に語ってもらった。

 

 

  •  大型の門形機や静圧仕様機の注残があり、生産サイドでは、今期いっぱい忙しいそうだ。
  •  「受注状況では、日工会と、ほぼ同じ軌跡を辿っており、5月が底、9月から上昇してきた。当社に即せば、半導体部品向けや5G関連の受注が中心と言える。ただ、タイ、シンガポールが担う中小企業様向けの汎用小型機は減少傾向にある」。
  •  海外市場で見落とせないのがアメリカと中国と言う。
  •  「アメリカは7月から医療や政府系からの需要を中心に受注が回復し、中国はEV車のモータ関連、スマートフォンレンズ金型、そして産業機械の分野で動きが活発になってきた」。
  •  コロナ禍の影響で、社内ではWEB打ち合わせが常態化し、客先に対してはWEB会議システムを通じて「(うまくカメラを駆使しながら)テスト研削で、面品位などをいかに魅せるか」を課題に掲げる一方、大きな案件では解像度の高い専用回線のテレビ会議システムを用意し「各営業所まで足を運んで頂き、当社の技術のメンバーもリモートで参加して、仕様や立ち合いなどの打ち合わせを行っている」そうだ。
  •  新規顧客への提案として、記しておきたいのがWEB特販機販売ページ」のスタートだろうか。事務所や工場内のデモ機をプライスダウンしての提案となる。
  •  「新たな営業スタイルとして、アフターメンテナンスを含めたサブスクの提案、見積もりの簡素化にも繋がる最適な加工を行うためのパッケージ化、さらに研削ソフト『MAP』の本格販売等がある」。
  •  特に、一般的にトレンドとも言える月額定額サービス、サブスクリプションの導入は、研削盤の「所有」から「利用」を促し、初期費用の負担軽減によって研削盤の浸透を図っていく、今後の販売の起爆剤としての期待もかけられている。
  •  今後の需要動向で、重要性が日増しに増しているのが「モータコア金型」だろう。
  •  「車づくりでは、EV化、ハイブリッド化が、どんどんと加速してくる。そのなかでモータコアは極めて重要な位置を占めており、研削のニーズを喚起。対応として、当社は静圧スライド仕様の大型機を開発してきた。現実に受注に繋がってきており、今後は、機上測定装置を含めた左右サイズ2m~3mサイズの研削盤の提案に力を入れていく」。
  •  厳しい受注環境には違いないが「ものづくり補助金」等の政策を活用していくユーザーへのアプローチは強化されていくだろう。

 

CNC超精密門形平面研削盤 UPG3010CHLi

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