加工時間短縮、コストメリットにも寄与する松岡カッター製作所が提案する、ロウ付けタイプの超硬フライスカッタ。評価を得て販売へ
このほど開発された超硬フライスカッター(ロウ付けチップ)。JIMTOFでは、販売の可能性を探る場に
来年4月、松岡カッター製作所は創業90周年を迎える。
4代目となる松岡慶子現社長は「昭和10年に私の祖父が、西ドイツ製のハイス鋼刃物を、日本仕様に改良し、評価頂いたのが出発点。今では、製品ラインは4000を超え、木質系、食品系、樹脂、金属系素材・・・と多様な加工分野に親しまれ、活用されている」と歴史が紡いできた社業の広がりに触れてくれた。
今回のJIMTOFで、注目したいのがロウ付けタイプの超硬フライスカッタだ。
「靭性を意識し、素材メーカーとも打ち合わせしながら開発に取り組み、従来に比べ、加工時間が短縮し、コスト面でも2割~3割低減できると思う」との自己評価し「インサートを(替え刃ではなく)ロウ付けにしたのは、刃先チップ部分の外周面と端面の切れ刃形状が希望の形に製作可能なこと、軸を付けることでチャックなどの活用を図ることができ、用途の拡大が見込めるといったメリットを期待した」そうだ。
現時点では「販売用」ではなく、販売に踏み切っていくための改良を含めたマーケティング調査として、JIMTOFの場を活用していく考えだ。
また、参考出展製品だが、食品機械用の刃物として、替え刃式のカッターも披露していく計画。
「具体化すれば、海外展開用の研磨技術不要の製品としてリリースしていきたい」。
カッターを通じて、いろんな産業に提案していく「第一弾」との構想のようだ。
食品機械用の替え刃式カッタを参考出展