ハイス工具の緩やかな右肩上がりを継続する栄工舎。「生産性アップに寄与する要因に」(星野工場長)JIMTOFでは、難削材用リーマ披露へ

星野工場長
栄工舎新潟工場を訪問し、星野工場長に製造サイドから見た今期の需要の特徴について取材を試みた。
ハイス、超硬双方の生産量が増えてきて初めて(新潟工場の)生産性アップが図れると言う。
星野工場長は「社内シェアでも、ハイスが減少を辿ってきたが、今期で見れば、大手工具メーカーによるハイスからの撤退の影響だろうが、緩やかながらもハイス工具が右肩上がりを継続し、生産性向上に寄与してきた」と指摘しつつ「今期は11月受注分からの価格改定ばかりか、特需の発生に助けられながら、注残への対応を強化し、何とか計画予算をクリアしてきている」との現状を語る。
アイテムに着目すれば、用途別ミニカッターシリーズが引き続き手堅い。
「高硬度、アルミ、樹脂という、ユーザーサイドに立った視点が評価され、ロット的にもまとまってきて、堅調な受注に結び付いている。まだまだ、伸び代が期待できる分野であり、ラインナップを充実させていく一方、多様化するワーク材種、形状にフォーカスしながら、今後とも用途別に対応した製品の具体化を追求していきたいと思う」。
特に樹脂加工用というニーズはカッタばかりか、リーマの分野でも好感されており「一度、ご使用いただければ、リピートが発生している」ことも付け加えたい。
リーマの分野で注目されている新製品と言えば、超硬フラッシュリーマだ。
「150~300m/minという超高速仕様で、サイクルタイムの大幅削減に寄与していく。鋼用、アルミ用をラインナップし、引き続き需要を刺激していきたい」とする一方「今年のJIMTOFまでのリリースを目指しているのが、インコネルやハステロイなどの、難削材加工向けのリーマ。前回のJIMTOFで参考出展し、この間、問題点を洗いなおしつつ、改良を重ねている。乞う、ご期待」とアピールする。
工場の案内では、人手不足への対応として、宇都宮製作所の「TGR‐250α」のオートローダー付き、ワークチャンジャー付が活躍する現場に案内された。
「主に対応しているのが超硬リーマの加工。溝を切って、刃付けを行い、ロボットを活用すれば、夜間運転でも活躍する。参考までだが、リーマの溝と外周刃付けで効果を発揮するのが、可動式センターと呼ばれるもので、重宝している」とオペレーター栗林さんはアピールする。
来期の設備投資計画はどうか。
「品質保証への対応として、新たに測定機の導入を検討していきたい。顧客との信頼を得ていく上では、やはり必須アイテムとなる」と星野工場長は結んだ。

宇都宮製作所製のオートローダー付き、ワークチェンジャー付き「TGR‐250α」を駆使する栗林オペレーター

主力の超硬リーマ製造は、ロボットを活用し夜間運転でも対応する