石川工具研磨製作所が量ものエンドミルの製造・再研磨向けにAGE30導入
石川社長とAGE30
- 1月~3月は対前年同期比で17%の売り上げアップを見た石川工具研磨製作所。
- 石川直明社長は「特に2月、3月は年度末の『駆け込み需要』の影響も手伝ってか、繁忙を極めた。だが、この勢いは4月に入っても、一向に衰えを見せていない」と語る。
- 再研磨と製造品の比率は、本数ベースで7対3となる。
- 生産効率を上げていくための有力な設備として、3月には牧野製AGE30が現場に据えられた。
- 「量の出るエンドミルの再研磨、製造品をAGE30で手がける。機械そのものの精緻さとでも言おうか、たとえば、芯出しの精度が極めて高く、量をこなしていく場合の、安心して使える利点は大きい。130本前後をパレットいっぱいに乗せて、想定した仕事を着実にこなしてくれている。MSPSⅡという、新ソフトが搭載されており、不等分割、不等リードへの対応でも自由度が高まった」そうだ。
- 導入から1カ月余、すでに稼働時間は320時間を超えた。
- 「据え付けと同時に、高い受注量をこなしていく、即戦力の役割を担ってくれている。機械剛性の高さは、熱変位の影響の少なさに連動する。大変いい機械だと思う」。
- 牧野製工具研削盤の導入はおよそ10年ぶりとなる。AGE30は、工具製造の新たな可能性を切り開く、とのコメントも。
- 一方、ドリル再研の増大する受注量に対しては、宇都宮製TGR016αを追加オーダーした。
- 「昨年2台導入し、増大する一方のドリルの再研磨への対応にさらに2台追加した。この機も、即戦力の役割を果たしてくれており、生産余力を追求しつつ、受注の拡大を目指し、さらに生産余力を追求し・・・という、いい意味でのローテーションを今後も目指していきたい」。
- このほか、設備としては、洗浄機、砥石成形機の導入も視野に入れている。
- だが、石川工具研磨製作所で腐心されているのは、機械設備だけではない。
- 「今年はベトナム人実習生を入れて7人採用した。新人教育のための時間確保に努め、挨拶の仕方を含め、仕事の流れ、進め方について力を割いていきたい」。
- 総勢で石川工具研磨製作所は48人となり、運営面での効率という点でも、ステップアップを図る段階に来た。
- 「従来、訪問できていなかった顧客回りでポイント的に回る計画。近い将来、年商10億円をひとつの目標に設定しているが、このプロセスで製造品の比率を上げていくことが我々の仕事と捉えている」。
- 社長就任3年目。真価が問われる1年と、自らを奮い立たせる姿が印象的だった。