ユキワ精工製スーパーG1チャックで「他社比で2倍の切削条件で対応しても、要求精度クリア」した中山製作所(埼玉・越谷市) スーパーG1チャック40本活用。来年の設備増強に際し、さらに30本購入へ

株式会社 中山製作所

株式会社 中山製作所

マシニングチーム集合。全員がスーパーG1チャックを手にしてアピールする

1981年に法人化され、切削技術で差別化しながら、創業50年を超えている中山製作所は、現在、空圧機器関連部品が8割と大半を占めており、残りは金型用部品や試作品などを受注している。
 今回の訪問先はマシニングセンタを駆使する製造一部で、応対頂いたのは、吉田課長と藤原主任。空圧機器関連部品と言っても、10ミリ角から500ミリ角と大きさはマチマチで、1ロットでは一個から数百個だと言う。
 「被削材で見れば、鉄、アルミ、ステンレスがメイン。受注内容は、2カ月先までは把握できるが、得意とするのが特急含めた納期対応力。バイスの特注を図るなど治具設計で工夫を凝らし効率化を図る一方、納期委員会を通じて顧客との調整を図っている」。
 設備ではロボドリルが最も多くて10台。うち4軸仕様3台、5軸仕様2台で、あとはノーマルタイプ。リピート品の受注を中心に活用しており、他にDMG森・NLX2500/700、ブラザー工業・スピーディオ、オークマ・MULTUS B300Ⅱなど多様なマシニングセンタを配置。「加工工程を組立てる時に、工程集約のみではなく、あえて工程分散を行う事も視野に入れて検討し、状況に応じてハイテク・ローテクを使い分ける事で、お客様の様々なニーズに応えられる体制を整えている。また、今後さらに生産体制を強化していくために、人材の多能工化を目指していく」そうだ。
 ユキワ精工との出会いは、およそ10年前で、ロボドリルの新規追加導入時に円テーブルとツーリング(グリーンG1チャック)をセットで採用したことに始まる。
 「従来のツーリングに比べ、加工音が静かになったのが今でも印象的」と振り返りながら「設備の更新、廃棄を繰り返す中で、現状ではスーパーG1チャック40本を10台のロボドリルほか、2台のスピーディオにも装着している」と活用頻度を高めていき「特に、アルミのエンドミルによる粗加工では、刃物の突き出し量が長い場合でもビビらないばかりか、他社に比べ、切削条件を2倍近く上げても、規格に準拠した『H7』の精度が出せるケースも出てきている」との評価を下す。
 スーパーG1チャックを装着しているロボドリル、スピーディオはフル稼働を継続しているのが実態だと言う。
 「ただ、コロナ禍の3年間は、人手不足のなか、感染者が出て、納期対応では四苦八苦。受注先の協力を仰ぎながら、何とか仕事量を確保した。顧客の配慮には感謝している」と言う。
 設備の点を付け加えるなら、来年早々には、ロボドリルが追加導入される。
 「仕事量の拡大に備え、増強する予定で、その際、スーパーG1チャックを30本発注する計画。今後とも効率化での活用を図っていきたい」と意欲を示した。


スーパーG1チャックのロボドリル装着が、効用を生み出すきっかけとなった。