前期は中国関連、ロボット分野が伸長した京二。注目される株洲製GMXエンドミル、北京ワールドダイヤモンドのPCD工具

京二会で挨拶する井口社長
京二会への参加が難しくなったため、事前に井口社長を訪ね、9月決算の特徴を紐解いてもらいつつ、前期の特徴ある動きを紹介してもらった。
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前期は売り上げ49億円弱、経常利益で1億1500万円‐増収増益という結果。 「設備投資の回復も寄与したが、基幹商品が低調だった半面、中国関連やロボット分野が伸長した」と指摘しながら「中国関連は、トピックス的に指摘すると、2年前にリリースした株洲の新製品『GMXエンドミル』が市場に浸透し、売り上げに寄与した」「ロボット分野は、積極的な設備投資を反映して、自動化案件が発生、数字を押し上げた」と言う。
従来からの自動車、トラック、建機といった分野の伸び悩みがあったものの、新規開拓分野である半導体産業からの、北京ワールドダイヤモンドのPCDマイクロドリルへの高い評価や、ラピダス系樹脂製品への納入で実績が伴ってきた。
「来年1月開催のロボデックスでは、不二越製新型協働ロボット『MZS05』を出展、ヒトに当たる前に感知して止まり、自動で作業を再開する。また、恒例ではあるが、助力装置などを提案するアムンゼンからは、イージーリフトを提案、作業時間短縮、労力の低減に寄与していく」。
今期の売り上げ目標は51億円。
「工具関連の話題だが、タングステンの調達を巡る問題はどうなるのか。楽観できない」。