「今こそ、改善提案の強化。テスト加工に注力」(田野井製作所)。注残への対応も継続強化
大友営業部長
- 相次ぐ展示会の延期や中止、サプライチェーンの寸断による部品の滞り‐中国発の新型肺炎の影響は、ものづくりの世界をも、大きく巻き込んでいる。
- 「新型肺炎の影響が輪をかけているとは言え、市況の低迷による受注の減少に直面するなか、景気の回復局面に備えた対応を意識しない訳にはいかない。顧客への改善提案はその典型で、困りごとやニーズを把握した、テスト加工の試みを、よりいっそう、積極的に行っていきたい」と田野井社長は語る。繁忙期には調整の難しかった客先への時間確保にも、余裕が生まれてきているからだろう。
- また、感染の移動リスクを考慮し「WEB会議シフト」しているとも付け加える。
- 足元の状況では「昨秋から受注が減少しているものの、注残はまだ、抱えており、特に20ミリ以上の太径は、5カ月分は優に超えている。解消に向けた努力も、もちろん、怠れない」。
- ただ、すでに「看板商品」と言える、めねじ締め付け不良をゼロにする革新的なシームレスタップ、内部給油の常識を破り、加工後の切り屑残りゼロを実現するゼロチップタップ、そして加工の高速化と工具の耐久性を両立させたダブルタフレットへの反応は、依然、高水準を保っているそうだ。
- 「流通に携わる方々のお力も借りながら、これら3アイテムは、新規獲得の有力ツールにもなっている。落ち幅も小さく、当社でも、的を絞った営業アプローチに活用している」と言う。
- 「2020年は、継続して、生産性向上に向けた作り方、流し方の工夫、改善に向けたアプローチをさらに追求していく」。
- 地道は着実に繋がっていく。要諦だろう。