柳川社長インタビュー(Cominix)「今あるリソースをどのように集中させるか」。当面の売り上げ目標は300億円

株式会社Cominix

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柳川社長

柳川修一社長を訪問し、昨年6月の就任以来、Cominixの将来像をどのように見据え、描こうとしているのか。現在、抱えている問題意識を踏まえつつ、新春インタビューに応じてもらった。

 切削工具を専門に事業を展開してきたCominixだが、来年には創業80周年を迎える。
 「卸と直需の2本立てと言う特徴ある形で切削工具に特化し、専門性を活かしつつ、強みを追求してきた。ご愛顧頂いてきた歴史に感謝し、振り返りつつも、切削工具を軸に得意分野をさらに増やしていければと思う。そのためには、今あるリソースをどのように集中させていけばいいか、実践しつつ考えていく年にしていきたい」。
 当面の売り上げ目標では300億円を掲げている。
 「国内は、自動車分野を攻めていくタイミング到来との認識を持っている。直近では、あまり期待できないかも知れないが、既存エンジン技術の発展のみならず、電気自動車や燃料電池車といった多様性に、将来性の大きさを感じている」。
 国内の他の分野はどうか。
 「エンジンから機体へと、需要の回復が望まれる航空機産業も重要かと思う。エネルギーの動向も、省資源国日本にとっては無視できない分野であり、たとえば発電の分野で計画の段階からコミットできるよう、取り組んでいきたい」。
 総じて国内は「市場を取っていく」姿勢で臨む考えだ。
 では、海外需要に対するアプローチはどのようなスタンスを採るのか。
 「現在の海外の顧客は、日系ユーザーが中心。専門性に磨きをかけ、鍛えていくことが望まれてくるだろう。昨年来の景況では他社同様、中国は落ち込んだが、インドはじめ、インドネシア、メキシコ、北米で何とか補完できている」。
 昨年は「リアル」Cominix会が開催された。
 「販売店の方々からは、将来の不安に対し、Cominixらしい商材の紹介を求められたほか、切削工具に関しては、ナンバー1であって欲しいとの嬉しい要望も賜った」そうだ。
 注力している切削工具部門は、エンドミル、カッターなど、工具種におけるスタッフの専門分化が進んできた。
 「社内リソースの配分とも関わるが、情報の共有を通じて、横断的な繋がりの強化が図れるようにし、多様性への対応も図っていきたい。また、東大阪のテクニカルセンターは、工具性能の確認、ニーズに照応した選定のほか、社内教育の場として、さらに活用していきたいと思う」。
 柳川社長は2001年に入社。和歌山営業所を振り出しに、横浜や中国での活動を経て、2022年7月に本社に戻り、取締役第二営業本部長に。昨年6月に4代目の社長に昇格、就任した。大阪出身の45歳。


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