全国Cominix会総会開催。通期で売上高400億円達成へ(柳川会長)メカトロテックで話題の製品アピール

総会の様子
切削工具や耐摩工具の専門商社であるCominixは、9月12日、大阪市内のホテルで、第23回全国Cominix会総会を開催。東部・中部・西部・九州から多数の会員、賛助会員各社の代表が出席し、盛大に執り行われた。
総会の冒頭で、共立機材商会の大内宏社長が挨拶に立ち、今年創立80周年を迎えたCominixを祝福した後、AIを活用した社会の将来性、可能性に触れ、「お客様が求める材料や設備について伺い、アドバイスすることが我々の仕事。Cominixが提供するAI技術を評価いただき、これを駆使して、社会の新しい流れに乗ってほしい」と士気を高めた。
続いて登壇した柳川重昌会長が、自動車関連を中心とした足元の景況感をはじめ、昨今の株式市況や国際情勢について話した後、「今年の売上高目標400億円に対し、第1四半期終了時点で売上高92億3千万円、営業利益1億3400万円。通期での売上高400億円、営業利益15~20億円を達成したい」とし、2020年にM&Aを果たした東新商会(東京都港区)の進展と、新体制化を旨とする脱皮を提言。これを受ける形で、就任2年目を迎えた柳川修一社長が「今の時代、モノを売るだけでは商売は成り立たない。顧客に対してはプロダクトからソリューションへ、加工の課題やトータルコストに踏み込んだ提案へと変革が迫られている。我々が提供するのは、形ではなく、ものづくりそのものを進化させる支援であり、会員各社と我々の関係が、より価値の高いものになれば」とアピールした。
賛助会員を代表して住友電気工業・流通販売部の辰巳勝彦部長が「自動車業界の激変や国内需要が減少する中、競争に勝ち残るには顧客にメリットをもたらす技術力、提案力、サポート力が重要。Cominixさんと会員店各社がソリューションの提供を強化し、需要を喚起していきたい」と述べた。
最後にCominix事務局からメカトロテック出展予定の製品に言及。「NEW CENTURY」はじめ、「マッハシリーズ」「クレアボーラー」などが紹介された。
第2部「講演会」では、ジャーナリストの上杉隆氏が「最新の生成AIとメディアの未来」と題して講演を行った。
AIエージェントは従来の生成AIとは異なり、指示がなくても環境を解釈して意志決定を行う能力(自律的な判断能力)をもつ。
講演では、「80周年社史」の制作工程を提示しながら「1行の短文の指示だけで、AIエージェントの方がやるべきことを感じて、勝手に遂行してくれる」と、AIエージェントの特徴を説明。「1年経たずにこのレベルに達した。限りなくASIに近づき、人を介することなく、AIエージェントがプロンプト(指示)そのものを考える完全自律型の未来が見えてきた」とした。「AIはツールからパートナーへ。特にAIエージェントの自律性向上により、人間とAIの協働モデルが新たなステージに。今、日本に必要なのはAIを活用するスキル革命と思考変革である」「AIは単なる技術革新ではなく、社会構造の変革である。日本がAI時代に主導権を握るには、技術導入だけではなく、人間とAIの新たな協働モデルを構築することが不可欠」と締めくくった。
柳川重昌会長
柳川修一社長