「成長のエンジンは海外」と断じる柳川Cominix社長。人口増辿る国々へのアプローチは継続。

柳川社長
今期も、あと1クォーターを残すのみとなるなか、Cominixの柳川社長を訪問。切削専門商社としての強みを活かしつつ、今期の「仕上げ」をどのように展開していくのか、ヒアリングを試みた。
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「成長のエンジンは海外」と断言する柳川社長。
アメリカ、メキシコ、中国、フィリピン、インドネシア、タイ、ベトナム、インド、モンゴル‐と海外拠点のネットワーク網の広がりには、今さらながら目を見張る。
「フィリピン以外は黒字化を達成しており、人口増を辿る国々へのアプローチは継続していく。なかでもローカル企業への深耕は、不可避かと思う」。
将来性を見据えればインド、そしてアメリカの成長も無視できないが、総じて、12月までの前年同期比では、同水準だと言う。
一方、国内にはどう対処していくか。
「Kamogawaのグループ化により、切削工具に加え、砥石というツールを得て、専門性の高さや、半導体製造装置業界の顧客基盤も活用していく」。グループ力に自信を深めながら「今期後半から盛り返してきた工作機械や切削油、さらに搬送ラインといった、商社ならではの多様な提案を通じ、製造ラインそのものを採っていけるようにしていきたい。別言すれば、1企業からの受注総量を増やしていきたい」。と意気込む。
直需部門では、案件の獲得も、射程に入ってきた。
Cominixの2026年3月期決算は、売上高で400億円と設定されている。
「(顧客の)生産性向上が弊社の原点であり、栗東にあるものづくり研究所で、仕入れ商品の検証やプライベートブランドのテストをしっかりと行っていき、今後とも自信を持って提案していきたい」。と結んだ。