潜在需要は、まだまだ、あると見る牧野フライス精機・清水社長。好感されるMG30
メカトロテックではSG10のアピールに注力した
- 牧野フライス精機の動向を紙面化するため清水社長を訪問した。
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- 現状では、MG30への引き合いが多いと言う。
- 「小ロット生産対応機でありながら高い拡張性により、量産にも柔軟に対応できる機種としての強みだろうか。ただ、目の前全体の設備需要は、織り込んでいた通り、他の工作機械同様、落ち着いて来ている。底打ち感はあるかとの問いには、これ以上の底割れはないと考えている。事実、当社に即せばキャンセルは一軒も発生していない」。
- ところで、モノには「旬」というものが付いて回ることがある。AGE30、MG30、SG10という、今の牧野フライス精機を支える「屋台骨」に成長している、それぞれの機種は、メカトロテック開催期にリリースした経緯があるそうだ。
- 「意識している訳ではないが、メカトロテックのタイミングで新製品リリースが図られてきた。工具メーカーに設備は一巡したかと言えば、更新需要が発生する余地は、まだまだ、相当あると見ている。ソリューションセンターでは、常時、客先と一緒になってテスト加工を実施しており、潜在需要を常に感じているからだ」。
- 別の視点だが、更新を含めた潜在需要の確かな根拠と考えられる事例として、同社のCNJだけでも1000台以上の納入実績があることが指摘できる。
- AGE30への反応がいい海外も、その比重が高くなっており、ターゲットは日本市場だけに留まらない。
- 「だが、とりわけ日本市場は、精度が高いものが要求される。日本がものづくりで生き残っていくうえで、このニーズが失せることはない。我々としては、日本で生産して世界で勝負できる工具づくりを支援していく考えだ」。
- 工具研削盤のみならず、付帯する、たとえば、ロボットローディングシステムなど、人手不足、働き方改革など、様々な自動化ニーズのお手伝いを今後もサポートしていきたい、とも清水社長は言う。
- 「我々の理念は、お客様に牧野を選んで本当に良かったと、10年後も、20年後も言っていただけるよう、努力していくことだ」。
清水社長(本社のソリューションセンターで)