JIMTOF初参加の石川工具研磨製作所。難削材加工エンドミル「REMシリーズ」、超硬スパイラル面取りカッタ「SMCシリーズ」のオリジナル工具2点は要チェックだ。

石川工具研磨製作所

石川工具研磨製作所

石川社長

石川工具研磨製作所がJIMTOFに初めて出展、参加することになった。その狙いは何か。工具再研磨・製作の現状とともに、ブースからのアピールポイントについて、石川社長に聞いてみた。

 石川工具研磨製作所は、現状で再研磨7、製作3という社内シェアだと言う。
 「多くが自動車関連で占めるだけに、この分野の動向が気になるが、(工具消費の)回復の鈍さを指摘する人もいれば、現状が常態と認識する人もいて、考え方は二分される。弊社としては、いずれの立場に関わらず、新規開拓の重要性を再認識していきたいと思う。JIMTOF出展の目的もここにある」。
 工具の再研磨は、資源の有効活用との考え方がベースにあるが、最近の物価高騰を考慮すると、従来にも増してコストメリット追求の手立てと捉える層が広がってきた。
 「再研磨については、地域や業界を見ながら積極的にPRをおこなう」と語りつつ「その際、ポイントとなるのが、大口需要の発掘になるだろうか」と再研磨の量的追求も視野に入れる。この間、厳しい業況ながらも「新たな話」が浮上してきた面があるからだ。
 さて、JIMTOFブースで是非ともチェックしたいのが、同社のオリジナル工具2点。
 「ひとつは難削材加工に向けた超硬ラフィングエンドミル、REMシリーズ。独自の刃先設計はもとより、素材やコーティングにまで踏み込んで、高送りと長寿命化を両立させた。SUS304の加工を通じて、他社との比較を動画でご覧いただければ」と訴える一方「もうひとつが、超硬スパイラル面取りカッタ、SMCシリーズ。二次バリの発生時期を大幅に遅らせ、長寿命化に寄与していく。ステンレスの加工サンプルに見て触れて頂き、高品位な面や二次バリが出ていないことを体感して頂きたいと思う」とそれぞれをアピールする。
 因みにラフィングエンドミルは、以前より、特定の層に向け、リリースし、高評価を得てきたそうで、スパイラル面取りカッタについても、多年にわたり、実績を積み上げてきたアイテムとなる。
 再研磨の切り口では需要の高いドリルの刃先ホーニングが取り上げられる。
 「安定した穴あけに、必須なドリルのホーニング加工。その精度如何によって、寿命にも影響を与える。ホーニングの重要性を改めてアピールする場にもしていきたい」「また、今回はブランク加工機を使用して、面白いワークを展示している。ぜひご覧いただきたい」。
 8月下旬に大阪で開催されたZOLLER Japan本社で開催されたイベントでは「ドリルのホーニングに興味をもって当社を目的として来場いただいた方もいた」との感触を掴んでいる。