「生産体制の強化、充実が課題」(碌々産業・海藤社長)。5G・半導体関連が爆発寸前
海藤社長
- 生産体制をいかに強化、充実させていくか-海藤社長は開口一番、鋳物の確保やガイド、ボールねじなどの手当てに神経を尖らせている現状に触れる。
- 「5G・半導体関連の需要が、まさに爆発しそうな勢いで、受注量に直結している。たとえば、中国では自前の半導体製造に向けて、着手し始めており、台湾からの引き合いも半導体絡み。さらにリモートワークによって、パソコンの新たな需要も発生してきている」。
- この間、海藤社長に「Web講演」依頼が多くなっているそうだ。
- 「たとえば、中小企業におけるDXの導入、請求書の電子化、当社に即せば、超精密加工をどのように安定させ、維持するかというAIマシンドクターの話などをさせていただいている。直接、出向くのではなく、インターネットのクラウドを活用して講演している」と言う。
- コロナによって、この1年は、海外出張ができなかった。
- 「新規は別にして、リピート関連は、出張で出向かなくとも、Webミーティングなどを駆使することにより、成り立つようになってきた。3D機上測定&追い込み加工をシステム化したCOSMOSの動画を製作し、DXを通じて顧客に見てもらったり、また、ディーラーの方に活用してもらったりするなど、Webの活用範囲も広がっているからだ」。
- 何とか重工とタイアップしたユーチューブ動画から、HPへのアクセス数も増えてきている。
- 「当社の企画室で動画づくりに取り組んでいるが、手作り感も、妙味を添えていて、魅力を感じている」と、海藤社長も微笑む。
- 碌々産業の微細加工機は、現在、5機種ラインナップされているが、売れ筋で見ればMEGAとAndroid。前者は半導体関連が多く、後者はレンズ金型で圧倒的な人気を誇る。
- 「顧客には、微細加工機のエントリー機として、MEGAをお勧めしている。1996年にリリースした、当社初の微細加工機でもある。2020年度の総括は、微細加工を追求してきて良かった、に尽きる。コロナ禍ゆえの需要も取り込むことができ、業績の上では、ほとんどダメージがなかった」。
- 増設需要が発生しており、半導体メモリ関連に加え、ハードディスク分野も堅調だ。
- 「海外の代理店とはWebミーティングを徹底している。毎週のように商談、打ち合わせを行うようになり、以前よりも逆に密度が高まった。コロナによって付き合い方が変わった典型だろうか」。
- 4月のインターモールド東京ではAndroidⅡを出展する。リアル展示会の可能性を再確認する場でもある。