イプシロンと測定機のセット受注が増加している菱高精機
久保田名古屋支店長
- 菱高精機の久保田名古屋支店長を訪ね、工具の再研磨で好評を得ている「EPSILОN(イプシロン)」をはじめ、画像工具測定機の「JUST‐SCOPE(ジャストスコープ)」や販売注力している工具についてヒアリングを行った。
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- イプシロンは今年に入り、好調に推移してきたと言う。
- 「名古屋だけでも10台以上納品しており、受注残もある。ただ、6月以降は、期待の持てる有力案件が減りつつあり、メカトロテック出展で『巻き返し』を図ろうと意気込んでいる」。
- 月平均で1台以上の納入実績。据え付け先は大手エンドユーザーが6割、再研磨メーカー4割に振り分けられると言う。
- 「(大手ユーザーは)自社でできる再研磨は、ほとんど、内製化を志向し、現場では機械を24時間稼働させている。まさにフル稼働状態で、我々としても、集中研磨室の今後の方向性を見極めていくことが重要と捉えている」。
- また、安全面についての要求も「防火機能などへの配慮、自動停止、ドアの開閉・・・と実に多様で、今後、改良・改善への貴重なご意見として賜っている」そうだ。
- イプシロンの販売とのシナジーと言う点からも、忘れてならないのが、測定機のジャストスコープだ。
- 「イプシロンとのセット販売がオーソドックスになってきている。『機械の横に置いて、すぐに測定したい』ニーズに即応。今年は、セット購入が7割を占めるまでに増えてきており、画像の鮮明さを評価いただいている」。 名古屋支店から徒歩3分圏内には、ショールームが開設されており、イプシロン、ジャストスコープを常設。実機の確認や試削り等で、関心を引き出し、具体的な相談にも応じながら、ユーザーの背中を押していく。
- 工具関連では「新しい表面処理技術、MMP(マイクロマシニングプロセス技術)による表面鏡面工具をエンドミルシャンクにシリーズ化していく。特にメカトロテックの場で大々的にアピールしていきたい」。
- MMPという技術は、鏡面に近いレベルにまで工具表面を平滑化し、切削時の摩擦抵抗の低減に非常に有効と言う。
- イプシロンの小型バージョン、イプシロンQ(工具径16ミリまで対応)が来春販売スタートすることもアナウンスされた。
- 「イプシロンと被らないよう、価格的にもメリットを感じて頂けるようにし、広範な層を捉えていきたい。開催中は、再研磨メーカー、大手集中研磨室の来場者との密な情報交換に努めつつ、『想定外』のポテンシャルユーザーとの出会いに期待している」。
ショールームにはイプシロンとジャストスコープが常設されている
新しい表面処理技術MMPを適用している
来春発売となったイプシロンQ