コロナ禍でも「健闘」した菱高精機のEPSILON。ブースでは連日、実演、展示。2015年のリリース以来、納入65台以上
山下部長(右)と川原米子ラボセンター長(左)
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- 2021年を迎えて、菱高精機の山下部長を訪ね、工具研削盤EPSILONを取り巻く状況をヒアリングするとともに、目前に迫っているグラインディング・テクノロジー展の出展内容について紙面化した。
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- 5軸CNC工具研削盤「EPSILON」がリリースされたのが2015年。販売総数は65台以上を数えると言う。
- 「研磨メーカーのみならず、エンドユーザーからも内製化の選択肢として、納入が広がっていった。最近では2018年に15台、2019年が13台という納入実績があり、2020年は・・・と期待したところで、コロナ禍に突入した」。
- コロナ禍の影響と言えば、移動の制約が大きかったようだ。
- 「とは言え、昨年、2020年は、中部から関東エリアの動きが良く、EPSILONが7台、コンパクト化と機能の厳選を図った、2019年10月からリリースしたEPSILON(Q)で2台の納入実績が積み上がった。2020年は惨憺たる業績を覚悟していたが、思いのほか、健闘したと言えるだろう。因みに、2021年入って、EPSILONは、2台の納入を見ている」という今年の幸先はいい。
- 誰でも、簡単に、主要工具メーカーの工具(ドリル、リーマ、タップ、エンドミル)刃形形状の研磨を可能とする。ユーザ評価としては「(タッチパネルで)誰でも簡単に扱える魅力が大きい」ようだ。
- 「EPSILONに加え、EPSILON(Q)の販売に踏み切ったことで、顧客に選択が可能になった。すなわち(どちらにするか)『迷われる』事態が発生するようになり、結果的に、考え抜いてEPSILONを購入されるケースが増えてきた」。
- 工具研削盤EPSILONおよび同(Q)は、画像測定器「JUST‐SCOPE」および同RXとのセット販売でも好評だ。
- 「研磨後、誰でも、どこでも、簡単に工具計測を!とのコンセプトで具体化し、その後、RXによって、パソコンが直付けされ、画素数のアップによる鮮明さや旋回範囲の拡大等が図られた。作業の流れから見ても、研磨後の実践的なツールだけに、セットでご購入いただけるケースが多い」と言う。
- 名古屋のショールームには、工具研削盤や画像測定器が常設され、試削りや性能確認等を行うことができる。
- 参考までだが、RXは、大手自動車メーカーから求められた、仕様に近いそうだ。
- グラインディング・テクノロジー展では、これまで触れてきた工具研削盤EPSILONおよび同(Q)、画像測定器JUST‐SCOPEおよび同(RX)が出展される。ブースでは実演展示を計画。是非、触って、実機をご確認あれ!そして質問を!
EPSILON(Q)
JUST-SCOPE(RX)