ものづくり現場へのサポートは、コネクテッド(連携)とオートノマス(自律)
寺町THK専務インタビュー

THK株式会社

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寺町専務

JIMTO開幕3日目に入った11月10日に寺町崇史専務をブースに訪ねた。
 「2日間、会場を歩いたが、4年前の2018年レベル並みの人手を感じた」そうで、事実、THKブースでも多くの来場者で賑わいを見せていた。
 「ものづくりの現場に対し、弊社はコネクティッド(連携)、オートノマス(自律)を掲げている。工作機械業界を例に取ると、機械を構成するコンポーネントの提供に留まらず、自動化やIoTソリューションの提供といった領域にまで踏み込んで、ユーザー先様での課題解決をサポートさせて頂いている」。
 一方では、アクチュエータなど、要素部品を組み合わせユニット化して、(ユーザーの)困りごとへ対処していく流れが定着しつつあり、トレンド的には自動化、ロボット化に直結していく側面が強い。
 他方では、現場に据えられた設備の総合的な効率向上支援と言う観点から、日々、進化する、IоTサービス「OMNIedge」の適用拡大に目が離せない。このほど、切削工具の欠損、摩耗度をAIが検知し、工具交換や不良・手直しのロス削減を図る「工具監視AIソリューション」の提供が始まった。
 寺町専務は「これまで、直動部品から回転部品への対応を経て、今回は、工作機械に装着している切削工具が抱える課題解決に繋げるべく『工具監視AIソリューション』をスタートさせた。後付けが可能なため、工作機械の年式やメーカーを問わず、簡単に導入できるメリットは大きいだろう」と指摘する。
 特に量産現場では、工具寿命の最適化、工具交換コストの削減、加工不良発生時の手直しロスの削減などに繋がり、高い費用対効果が期待できるだろう。
 海外の動向では「中国は6月以降、受注は減少傾向を辿っている。工作機械の引き合いも弱含み。ただ、売り上げベースでは悪くない。産業で見ればEV需要は高い。」
 「第一期工事を終え、昨年秋から稼働開始したインド工場では、ローカルスタッフの研修に注力している。インド市場はもとより、欧州市場もカバーできるメリットがある」との近況にも触れてもらった。

新製品の高速複列アンギュラリング「BWH形」。THK史上最も高速性に優れた旋回軸受と言われる
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日々拡大する予兆検知の領域
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