ブースを「ミニ工具室」として再現、工具段取り改善の場に-Zoller Japan
情報の一元管理通じて自動化も視野

ZOLLER Japan株式会社

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3社合同セミナーは、2日間で100人以上集客した

Zoller Japanの龍口社長、奥マネージャーを訪問し、メカトロテックでの狙いをヒアリングするとともに、8月末に開催された京セラ、牧野フライス製作所との「3社合同セミナー」についても、工具管理・段取りを含めた切削加工への認識を深めるセミナーだっただけに、ポイント的に触れてみることにした。

 メカトロテックブースは「工具室」を再現し、来場者に、リアルな工具段取りの改善をアピールしていく場にしたい考えで「工具管理システムから、全自動のツールプリセッター、工作機械へのデータ転送システムなど、一連の流れの中で、トータルな理解を深めて頂く」ことを念頭に置く龍口社長。
 工具管理システム「ツールオーガナイザー」を活用して「必要な時に、必要な工具を間違いなくピックアップ」した後は、ツールプリセッター「ベンチュリオン」で、加工に必要な工具長、工具径などを機外で測定し、これら工具情報を収集。その内容を工具データ転送システム「ジットコード」を活用して工作機械に送るという「ビジュアル」を通じた訴求となる。
 メカトロテックでのアピールとも関連するので、8月末に開催された3社合同セミナーに、少し、触れていこう。
 京セラがアピールした工具管理システム「ツールオーガナイザ―」は、工具と棚をデジタル管理することで「工具を探す手間の省略、在庫の見える化、工具の寸法・スペックを把握することによる発注業務の効率化、無駄な在庫の削減、工具の異常検知・改善」などが導かれる。
 Zoller Japanからは、「ツールプリセッター」「工具管理」「工具検査機」「自動化」というそれぞれの部門の連携を通じて情報を一元管理し、どこの工作機械とも豊富なインターフェースで繋げられるメリットを強調する。
 「コレットチャック締め付け機構付き」「焼きばめ機構付き」と言うように、ツールプリセッターも多様な展開を見せており、その選択肢によって、工具の自動搬送から、工具の自動測定といった自ら求める自動化へのイメージを掴むことも容易になってこよう。
 牧野フライス製作所は「すべてのコスト要素に時間が掛け算されている」との認識のもと「切削距離を短くする」か「送り速度を上げる」かによって-というアプローチや「純粋に切削時間や非切削時間の削減、全工程、加工外の工数削減」という実践でも、加工時間短縮が実現できると説く。
 奥マネージャーは3社合同セミナーについて「相乗効果が大きく、弊社にとっても新規顧客との接点ができた。貴重と思う」と振り返った。

工具管理システムを参加者も体験
工具管理システムを参加者も体験

工具の情報の収集、転送、計測など、実践的な説明も興味を惹いた
工具の情報の収集、転送、計測など、実践的な説明も興味を惹いた