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2024 JIMTOF開幕

生産財マーケット最大規模のJIMTOFが、11月5日から6日間にわたって東京ビッグサイトで開催される。
 日本工作機械工業会の稲葉会長の挨拶でも触れている(15面)が、社数、コマ数ともに過去最多だった前回展をさらに上回る規模となり、しかも、コロナ禍明けだけに来場者数についても期待がかかる。
来場に際しての最大のチェックポイントは、人手不足への対応について、各社はどのような提案を行っているかだと思う。省人化、自動化、無人化、生産性向上・・・等について工作機械はじめ、工具やツーリング、切削・研削油など、様々な切り口でブースを訪問し、質問や意見交換を活発に進めて頂くことをお願いしたい。
経済環境は相変わらず、どんよりとした曇り空が続いているが、産業別の状況把握よりも、生活に根差した感覚の落ち込みを気にしない訳にはいかない。
その一つの指標が、50歳代で結婚経験のない人が3人に1人という統計だろうか。かつて3人に1人が65歳という高齢化社会の到来予測にもびっくりしたが、大人になったら、結婚がひとつの形式と考えた昭和の人間からすれば、別世界を覗いている感覚に襲われる。
「(経済的に)2人で生活できる自信がない」-平均年収400万円時代。中央値はもっと下がるのかと思うと、失われた30年の重みを意識しない訳にはいかない。出産というハードルは、もっと高いだろう。
衆院選の演説で、人手不足ではなく、賃金不足との言葉を聞いて、当たっている面が大きいと正直、思った。GDPは下がりっぱなしだし、経済的な浮揚の糸口は掴めないまま、時間だけが過ぎ去り、政治的無策にどこまで我々国民が我慢できるのかという段階に入ってきたのではなかろうか。無関心な層も動き出し、政治的な覚醒を促す場面は有効に作用してくるように思う。
JIMTOFに話を戻すが、最終日は日曜日であり、来場者は見込めないという意見が大半を占める。毎回、議論になるが、働き方改革の進展で、より深刻に、開催日程と期間について、打ち合わせが必要になってきているのではないだろうか。
本紙も出展するが、これまでのアトリウムとは違う「南3ホール」。この判断にも疑問が残る。