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街の演出に一役買う桜並木

4月に入り、新たな期を迎えた日本企業は多い。「今期は・・・」という計画を公表するタイミングで日程を調整してもらって、筆者も訪問予定を組む。
「コロナ禍が明けて、誰もが景気の好転を予測した。だが、生産財業界は、現実には、自動車関連を中心とした製品在庫の積み上がりをはじめ、資材、エネギー関連の高騰や品薄によって、たとえ売り上げが確保できても利益が付いてこない状況に置かれている」。
特に資源小国の日本にあって、円安の影響等による原材料の高止まりや値上がりは、商品への価格転嫁が進まない限り、利益を圧迫し、運営に厳しさが増す。しかも、先行き不透明感の中に「トランプ関税」を持ち出すまでもなく、政治(政策)が真正面に鎮座している「構図」ができ上っている。一企業による今期の「予想・予測」は、当初から対象外であり、取材の論点は、従来路線の上に立って「何を計画するか」という主体の側の実践を問うことになる。
この点で、地域に密着した直需の有力商社によるプライベートショーへの参加は、従来にも増して積極性が見て取れる。
「作業服のまま、来場される方も多く、意見交換や加工相談など、現場が抱える課題を携え、来場いただける。(商社から)ご案内頂ければ、断る理由はない」(某工具メーカー幹部)のが実態で、3月、4月に次いで、5月、6月と、まだ、当面、全国各地で開催されていき、メーカーとユーザーを取り結ぶホットなネットワーク構築に一役買っていくかと思われる。
また、代理店レベルでは、山善「どてらい市」、ユアサ商事「グランドフェア」はもとより、最近、にわかに注目度が上がってきたのが「機械加工システム展」。主催者が掴めない時期もあったが「展示会不況」と揶揄されてきた大阪にあって「集客・手応えともに満足のいく展示会」との評価が出展メーカーから下されるに及び、ジーネットと分かった。
コロナ禍が明けて「景気が一段と厳しさを増してきた」一方で、リアルの大切さを確証するかのように「展示会の開催頻度が従来よりも高まってきた」。
理屈抜きに、次代に備えるべき時だと理解するのが一番だろうか。 暑くなったり、寒くなったり、落ち着かない時候だが、景気の浮揚感は早く、高いレベルで落ち着いて欲しいものだ。