自動盤向けに「ウノジェット」拡販へ 照準は医療用、カメラ関連のセンサー部品加工

株式会社ウノコーポレーション

株式会社ウノコーポレーション

宇野社長

  •  福井県をロボット王国に‐宇野社長の夢の追求には、常に目の前の現実が横たわっている。
  •  「自動車のEV化では、ボディーにCFRPの採用が見込まれる。その加工は、まさに曲線の連続であり、ロボットによる切削加工の領域が広がってくる。マシニングセンタよりも、経済的かつ効率的との意見にも信頼性があると見ている」。
  •  トヨタ自動車と手を携えて、中国市場で進むEV化の波に注目すれば「CFRPの活用が基本」になっているそうだ。安全性と燃費をにらんだ対応だろう。
  •  話をウノコーポレーションに即したホットな話題に切り替えると「イノベーション工具として、高圧クーラント仕様のスピンドルとの組み合わせで、自動盤向けに拡販を狙っている。工具径は1ミリ。照準は医療用やカメラ関連のセンサー部品に合わせており、すでにテストカットも済んでいる」新提案だ。
  •  スピンドルは小径用に特化した、3万5千回転~6万回転の高速仕様。
  •  「クーラント圧のみで専用タービンを回転させることで小径工具の高速回転、高能率加工を可能にする、独創的なシステム。80Mpaまでの高圧クーラントに対応する。加工時間で見れば、3割減を視野に入れている」と言う。工具の長寿命化にも寄与していく。
  •  また、今後、量的拡大が予想される5Gや自動運転用といった産業向けの部品加工に思いを馳せてもらうと「高速で、コンタリング加工と言うのがキーワード。スレッドミルでトライしていく」絵を描いている。
  •  センサーに象徴される、高い精度で斜め穴加工や曲面加工が求められるような、複雑な形状が想定されるからだろう。
  •  「新製品開発は、継続して取り組んでいく。オンラインで販売されているようなものには、手を出さず、物売りではなく、事売り志向を強化していきたい。トレンドとしては省人化、無人化。そのためにも、人材への投資は怠らないようにしたい」。
  •  この間、ウノコーポレーションでは、東南アジアエリアでの人材獲得に注力してきたが「わずか3か月でロロマティックを操作できるようになる、その能力には脱帽する」。
  •  イノベーションは自ら起こしていくものと宇野社長は強調する。
  •  「ポストコロナをいかに見据えるか、それによって、優劣が決まると思う」。

 

センサー向け小径工具にも注目

センサー向け小径工具にも注目