東陽羽賀社長訪問「電動化シフト睨みエレクトロニクス関連部品の加工提案に向けたメーカー開拓推進」 新たな種を蒔く1年に。
羽賀社長
- 顧客の生産ラインの停止やプロジェクトの延期、訪問の制限など、コロナ禍による「混乱」が避けがたい1年だった。
- 「昨年の4月から12月までは、既定の商材の納入はできたものの、新商品含め、日々の改善提案活動が困難を極めた。2021年の幕が上がり、この3か月間で、ようやく戻りつつあるというのが実態だろうか」。
- では、2021年度はどのような課題に向き合うのか。
- 「電動化シフトをにらみながら、エレクトロニクス関連部品の加工提案が的確に行えるよう、メーカーの開拓を推し進めていく。また、EV化が進んでもアクセル、ブレーキなど『生き残っていく』部品があるが、今後、作り方を巡る課題も多くなってくるのでは、と推測する」。
- エレクトロニクス部品といった、パワートレイン系ではない加工へのアプローチでは、今期、展示会への参加、訪問などを計画していると言う。
- 「国内の顧客の操業度を見ると、徐々に上がってきているものの『まだら模様』で、現時点の計画も『小粒』に留まっている。どういう車が求められるのか。国内全体の需要そのものは上がってこないなか、末永く付き合える車へのニーズに着目していきたい」。
- マイルドハイブリッド、ストロングハイブリッドといった、軽自動車への傾斜も考慮にあるようだ。
- 他方、羽賀社長の海外への目線、特に中国と北米についてはどうか。
- 中国については「昨年2月の武漢でのコロナ感染・発症、そして拡大期は、中国市場そのものが立ち行かなくなったばかりか、中国発の部品供給がストップして、日本含め甚大な影響を与えたが、その後、コロナ感染を抑え込み、経済的回復を成し遂げてからは、自国内での設備需要喚起に見られるように、中国国内で(商材のやり取りを)完結させる方針を打ち出している。我々としては対応が難しい」。
- 北米については「2月半ばのテキサス州の寒波、これに伴う大規模停電の影響から脱し、自動車産業は『復活』を遂げているが、メキシコに注力していくことが合理的であり、大切だと思う」。
- 2020年度は、他社同様に減収となったものの、出張経費はじめ、いろんな経費が削減され、赤字は免れたと言う。
- 「ただ、種を蒔く行為ができなかった。これは大きなことだ」。