ユーザー対象にマシンツールフェア開催-三菱重工工作機械

三菱重工工作機械株式会社

三菱重工工作機械株式会社

三菱重工 小型精密加工機『μV1』のデモを見学する来場者

三菱重工工作機械は、7月21・22日の二日間、滋賀県栗東市にある本社にて、プライベートショー『マシンツールフェア』を開催した。

同フェアでは、はじめに、白尾誠二三菱重工工作機械社長の挨拶があり、その後IOT技術、微細加工技術に関する講演、工場見学が行われた。

今回は、同社ユーザーを対象として、IOTを駆使したサービスの提案、多様な微細加工方法の紹介、3次元測定機を使用した門型五面加工機による金型加工のデモ等、トータルソリューションに軸足を置き、ユーザーが抱える問題の解決にアプローチするプライベートショーとなった。  トータルソリューションの一環として紹介された各提案を見ていきたい。

IOTについて、同社は、『ユーザーと三菱重工工作機械(設備メーカ)とサプライヤー(消費財メーカ)がつながることで共存・共栄していく世界の実現』をテーマに掲げ、三者の連携によるサービスを提案する。  例えば、ユーザーと同社との連携という側面では、リモートで機械状態を正確に把握して、機械停止時の迅速な復旧サポートの提供や、計画的な設備メンテナンスを可能にする故障予兆診断の開発等、IOT導入による効率化を提案する。

つぎに、微細加工について、レーザ加工、切削加工、放電加工の3種類の加工方法を紹介。  同社工場内に設置したショールームには、微細レーザ加工機『ABLASER』、小型精密加工機『μV1』、三菱電機の形彫放電加工機『EA8PS』が展示され、日進工具提供の工具を搭載した『μV1』で電極を切削し、『EA8PS』で転写するデモを行い、両機による微細加工ソリューションの紹介や短パルスレーザによる新たな加工の提案を行った。

また、同ショールームでは、門型五面加工機『MVR‐Ex』とGOM社のATOS(非接触3次元測定装置)の組み合わせによる金型の高速・高精度加工のデモが披露された。

ここでは、ATOSで撮影した修正加工すべき個所の位置情報を『MVR‐Ex』に送り効率的な修正加工を行うという、3次元測定機の新しい使い方を提案。大形機をベースにした金型加工ソリューションとして紹介された。ATOSを使っての『MVR‐Ex』のデモ加工は今回が初めてという。

工場見学では、お客様の課題解決に繋がる最適加工の提案として、トータルソリューション事例の紹介があり、・機械加工工場の全ライン構築、・生産技術支援といったエンジニアリング、・加工アプリケーション・自動化システムの構築など、納入事例と共に同社の総合技術力を発揮する新たな提案があった。『マシンツールフェア』には、ユーザー、代理店、商社から二日間で約300名が参加。「今後の営業活動を通して成約に繋げたい」と、担当者は語る。