牧野フライス精機が中国・蘇州(昆山)に営業・サービス拠点開設。中国全域をフォローへ

牧野フライス精機株式会社

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牧野精机(蘇州)有限公司 祝賀会

今期も4月~6月の1クゥオーターが経過するなか、牧野フライス精機の「滑り出し」の状況はどのように推移しているのか。清水社長を訪問し、まとめてみた。

 活況を呈していた2018年レベルに迫る受注状況が、今期に入ってからも継続していると言う。
 清水社長は「しかしながら、機械を構成する部品不足が今も続いている。終息が見えない。納期では、お客様にご迷惑をかけられないとの判断から、受注キャパを抑えた対応を現時点でも採っている」そうだ。
 販売の特徴では、国内外比率が、ほぼ1対1と、海外が伸長してきた。なかでも中国の躍進が目立つ。
 「蘇州(昆山)に営業・サービス拠点を開設し、5月末にオープニングセレモニーを挙行した。中国全域をフォローしていくことになる。中国市場では、7年以上にわたって販売好調が継続しており、海外需要の要のエリアとして成長を遂げてきている。今回の拠点開設で、より地域に密着し、顧客満足度を上げていきたい」との抱負を語る。
 余談であるが、清水社長によると、開設した蘇州という土地柄は、中国で1300年間にわたって行われた官僚登用試験である「科挙」のトップ合格者を最も多く輩出した土壌だと言う。
 最近の販売のトレンドとしては「小径寄りの機種」へのニーズが高く、SG10はもとより、SS7への引き合いが目立ってきている。
 「φ0・05ミリまで対応できる機種で、日本と中国で引き合いが増えてきた。工具の小径化ニーズに照応してきているのだろうと思う。円安を背景に追い風に乗っていきたいとの期待がある」。
 アピールと言う点では、オンラインによる「3社合同研削技術セミナーOnline」が目前に迫っており、開催は7月26日、27日の両日。1日に二回(10時~12時、14時~16時)、計4回実施する計画だ。
 内容については「内蔵型マイクロビジョンシステム、monocam2の画像認識技術を使用した、最新の加工技術をライブ配信させて頂く。研削技術向上に、少しでもお役に立てていただければ幸いだ」。
 他の2社は砥石メーカーのアライドマテリアル、工具検査などで認度の高いZOLLER Japanとなる。
 リモート対応では、毎月末にメールマガジンが配信されており、加工事例の紹介、ユーチューブによる動画、セミナー情報などがチェックできるようになっている。
 そして、11月には業界の一大イベントである待ちに待った、JIMTOFのリアル開催が予定されている。
 「AGE30FX、monocam2の最新機能をJIMTOFの場で初めてリアルに見て頂くことができる。当社の設備は、やはりリアルが基本。情報交換含め、色々なご意見を頂戴することを楽しみにしている」と清水社長は結んだ。

牧野精机(蘇州)有限公司 スタッフ
牧野精机(蘇州)有限公司 スタッフ