ZOLLER Japanが、工具を3Dスキャンで測定する「3dCheck」本格販売へ。複雑形状ばかりか、芯厚の測定など内部の測定も可能に

ZOLLER Japan株式会社

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3dCheckの本格販売がスタートした

ZOLLER Japanは、グラインディングテクノロジージャパン(GTJ)に参考出展した、複雑形状の工具測定も可能にする新製品「3dCheck」の本格販売に踏み切った。
 広報担当の奥マネージャーは「工具にレーザーを照射し、全体をスキャンする。入り組んだ複雑形状の測定も可能なうえ、カメラが入っていけない箇所、たとえば、芯厚の測定といった内部の測定も『速く、正確に』行える」メリットを強調する。
 また、CAD/CAMで示された元々の3Dデータと3dCheckで測定した内容を色で比較、提示されるばかりか「数値化できる強み」もあると言う。
 「図面形状と実形状の値を比較し、色で拡大して表示されることで、加工エラーを容易に特定することができ、生産工程への迅速な対応を図ることが可能になってくる」。
 3月に開催されたGTJの反応では「3Dスキャンという言葉は知っていたが、工具の3Dスキャンは知らなかった。測定技術の新たな扉を開いていくだろう」「自社で自社の工具を正確に測定できれば、より進んだ工具の開発に結び付くのではないか」と期待される声も多かったようだ。
 引き合いから検討段階を迎えている顧客も次第に増えてきた。
 測定の信頼性にも関わるが、3dCheckのベースやコラムといった主要個所にはグラナイト素材が採用され「振動の影響を受けにくい構造」となっており、精度ばかりか、安全性にも配慮されている。
 海外導入例も交えると、品質保証、研究開発、工具検査、リバースエンジニアリングなどの分野で成果を上げていると言う。
 3dCheckは、ZOLLER専用3Dセンサーにより、高精度CNC軸、および完全自動の透過光画像処理と組み合わせ迅速かつ正確な3Dスキャンを可能とし「たとえば、リアルタイムで画像転送ができることによる時間短縮、3D測定データをユーザーのCADシステムに標準フォーマットでエクスポートして処理することを可能にするオプションも用意している」そうだ。
 最後になるが3dCheckは、内蔵された各カメラでの非接触測定も可能で、工具の面、円周、チップスペースの検査に理想的なアプローチが図れる。

複雑形状ばかりか、芯厚など内部の測定も可能
複雑形状ばかりか、芯厚など内部の測定も可能

測定した工具がモニターに映し出される
測定した工具がモニターに映し出される

測定結果が一目瞭然
測定結果が一目瞭然