柳川新会長、柳川新社長就任記者会見-Cominix。ものづくり全体を対象に事業構築へ

株式会社Cominix

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柳川新会長(右)と柳川新社長

柳川重昌新会長、柳川修一新社長就任(6月23日付)に伴う、業界専門誌・紙に対する共同記者会見が、このほどCominix本社で開かれた。

 柳川新会長は「56歳で社長に就任し、20年間、私なりに全力を投入してきた。30代から上場をイメージしてきたが、社長就任8年後の2012年3月にジャスダック株式市場、2015年5月に東証2部、そして2016年6月に東証1部へと市場変更を果たし、2021年にはプライム市場への移行を決断した」と上場の足跡を確認しながら「前期、74期の段階でも、引き続き社長続投を考えていたが、体力的な限界を感じ始めた。それまで年間で、7回、8回と海外出張をこなしていたが、出張回数も減り体力的な課題が出てくるとともに、業界内でもAIの活用が広がるなど新しい流れの中で当社の経営も若返りが必要だと判断するようになっていった」と社長交代の理由を説明した。
 新社長へのメッセージとしては「帝王学なんてものはない。とにかく自分で苦労しないとダメ」との言葉を贈った。
 一方、取締役第二営業本部長から昇格した柳川新社長は「創業から78年を経た、4代目の社長を拝命することになり、身の引き締まる思いだ。入社22年になるが、この点では(親の背中を見ながら)社長業と言うものに身近に触れてきた。当面は、若さと言うアドバンテージを武器に、積極的に行動していきたい」との所信を表明。主力を占める切削加工の将来像については「インドやアフリカ市場など、今後、本格的なインフラ投資が図られていく市場があり、成長産業と位置づけている」との考えを示す一方「切削加工の前と後にも着目し、製造ライン、ひいてはものづくり全体を対象に事業を構築していきたい」との思いを語った。
 日本国内は、自動車の変革期を迎えており「チャンスと見る」ものの、人口の減少は「販売網の弱体化を招く」要因であり「さくさく、Cominixオンラインといったeコマースのツールの発展を展望していきたい」と言ったデジタル対応の強化にも言及。
 また、切削工具に注力しつつも、近隣領域である「工作機械の販売、強化を通じた、切削加工全体の底上げも視野に入れていく」ほか「光通信関連、とくに画像処理やIT関連分野にも力を入れていきたい」との方針を示す。
 柳川新社長のCominixの現状認識として「直販、卸、eコマースといった専門性、オリジナル性の高さでの実績を評価する」一方で、中長期的には「個々人の能力の高さを活かしつつも、今後は組織力向上に努めていきたい」との絵を描く。
 2022年7月に赴任先の中国から戻り、大阪市内に居を構える。休日には、小学2年生になる男の子、年長の女の子の2人の子供とともに過ごす『4人家族』を大切にする。最近ハマっているのが深夜のランニングだそうだ。1978年生まれで、今年11月で45歳となる。