センサ付きボールねじ、リニアガイドを出展-日本精工

日本精工株式会社

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新開発保持器SURSAVE採用 工作機械主軸用アンギュラ玉軸受(左)

 

今年、創立100周年を迎える日本精工のブースでは、『Your Real Partner~NSKにしか、できないモノを。NSKとしか、できないコトを。100年ずっと、これからもっと。~』をテーマに新製品・新技術が発表された。

 

ブースの入り口で来場者の目を引いたのは、正面に設置された「Ball Screw PLAYER」。これは、仕様の異なる2種類のボールねじで自由自在にメロディを奏でる装置。会場では、実際にボールねじを稼働させて演奏を披露し、ボールねじの表面に施された同社の微細加工技術に注目が集まった。

IOT/CMSコーナーでは、センサ付きボールねじ、リニアガイド、サポート軸受ユニットを紹介。常時状態監視により、損傷の初期段階を検知し、破損に至るまでの予測、保全計画作成、パーツの手配、部品交換という計画的な保全支援を提案した。主軸軸受の残存寿命予測技術も開発。工作機械主軸に適合した状態監視技術の確立を目指す。

 

また、同コーナーには、新製品の軸受振動診断機「Bearing Doctor BD‐2」を展示。こちらは、機械の振動からベアリングの劣化度合い及び損傷箇所をセンサで発見する装置。日本精工独自の診断技術「ACOUS NAVI」を搭載し、振動の原因が軸受か否か、さらに軸受のどの部位に損傷があるかを、その場で簡単に知ることができる。また、Bluetoothを搭載しているため、40メートル離れた位置からタブレットを使っての遠隔測定が可能となっている。

 

この他、低NRRO、低発熱、高速性能を実現した「工作機械主軸用アンギュラ玉軸受」、日本精工の最新技術を活用し耐衝撃性・耐焼付性・剛性・寿命を向上させた「新構造耐衝撃スピンドル」等の新技術が提案された。

 

4~9月の売上高について、広報担当者によると、「対前年同期で微減となった。中国での鉄道車両、風力発電分野では好調であるが、需要の低調を補って余る事業はなかった。中国の風力発電については、「中国の発電機メーカーの技術力が上がり、海外メーカーに対抗できる技術力がついてきた。中国国内のみならず欧州、米国へと需要が拡大している」という。

 

今後については、「ボールねじやリニアガイド等の基盤となる事業の品質向上、コスト低減、短納期を強化するとともに、イノベーションによる新規事業を展開する」そうだ。