2021年の売り上げは過去最高を記録。海外の伸長が成長を後押ししたタンガロイの前期業績

株式会社タンガロイ

株式会社タンガロイ

木下社長

  •  タンガロイの2022年をどのように想定するか。木下社長を訪問し、その基本的な考えを取材した。

 

  •     ◆

 

  •  2021年を振り返ると海外が伸長し、社内シェアでは7割に迫ったと言う。
  •  「その結果、売り上げでは過去最高を記録した。コロナ禍からの回復は国によって差があったものの、中国、インド、欧州、北米とワールドワイドで復調し、日本はコロナ禍前の2019年レベルに戻った。お客様から受注したものを納期に配慮しながら、お届けすることを最優先にしている」。
  •  売り上げに直接寄与する最新工具の浸透を目指すADDFОRCEプロモーションは、昨年10月から開始された。2回に分けて実施されており、今年の6月まで展開する計画。総計約30アイテムがプロモーション対象となる。
  •  「新製品の力を更なる追い風にしながら、2022年は2桁成長を目指す。最終製品・中間製品それぞれの在庫に注意を払いながら、新製品の『仕込み』を滞りなく、遂行できれば、達成できるかと思う」。
  •  リリース中の新製品は、高能率加工を引き続きテーマとしながらも、ソリッド工具から、オリジナル形状を追求した小径のインデキサブルインサートが増えてきているそうだ。因みに昨年は過去最高となる66アイテムの新製品を市場に投入した。
  •  「営業サイドで今や『常識』にもなっているが、新製品販売が順調に推移すれば、既存製品も伸びると言う図式がある。この点からも新製品の市場浸透が欠かせない」。
  •  営業スタッフは総勢100人を数える。ひとりひとりの自覚が伴うだけでも、大きな力を発揮するだろう。
  •  顧客への訴求法では、オミクロン株急拡大の影響もあるが、今後も、顧客へのアプローチでは、状況に応じたリアルとバーチャルの使い分けになる。
  •  「昨年のメカトロテックでは、来場者からは、実物を是非、見てみたいと言う、リアルな新製品情報への渇望を改めて感じた。直接、認識を深めて頂くことに超したことはないが、他方、SNS・WEBでの情報発信も大切と考えている」。
  •  タンガロイの高精度加工への取り組みも、今後のEV需要の高まりを意識すると、要注目と言えようか。
  •  「部品の高精度需要分野がさらに伸びていくと思う。日本市場は『品質の良さ』がやはり原点だからだ」。