京二が機械要素展に初参加、北京ワールドワイド拡販にも意欲

株式会社京二

株式会社京二

北京ワールドダイヤ新製品発表会でその特徴を説明する兪総経理(中央右)と張北京ワールドダイヤ副総経理(中央左)

 

  •  6月21日から3日間、東京ビッグサイトで開催される機械要素技術展に京二は初出展する。
  •  京二の中国事業を統括する兪箴潔総経理は「部品調達の、様々なニーズの発生に伴い、中国の精密鋳造業界との関わりが深まってきた。中国トップレベルの鋳物、ロストワックス、ステンレス部品をプロデュースしていく考えで、ターゲットは建設機械、トラクターほか、ステンレスの精密分野など。3社を紹介、アピールしていく過程で、日本市場のリサーチも試みたい」。
  •  京二にとって、切削工具以外の商材を提案していく一環にも位置付けられる。
  •  出展予定メーカーは以下の3社。

 

  •  ▼北方鋳造(建機・農機用の鋳物部品製造)・・・年間、およそ3600トンの生産能力を有し、鉱山機械、建機、船舶、鉄道、自動車、産機、農機向けなどに1000種類以上の製品を開発・製造している。
  •  日系大手建機メーカー向けに安定供給中であるばかりか、欧米向けでも定評がある。多品種少量生産への対応も得意としており、日本向けの小ロット生産が可能だ。

 

  •  ▼寧波鴻成鋳造(ロストワックス製造)・・・日本向けの建機部品の製造、輸出で5年以上の実績がある。精密鋳造に機械加工を加味し、一気通貫での製造体制を確立、安定した品質確保に努めている。
  •  外資企業向け監査受け入れ態勢完備。日本向けの小ロット、短納期製造が可能で、リーズナブルな価格の提供に腐心する。

 

  •  ▼永金金属(ステンレス精密部品製造)・・・製品の5割を日本に、残る5割を欧米に輸出している、ワールドワイドでの実績が豊富なメーカー。SUS304、316、その他合金鋼、炭素鋼も製造している。

 

  •  材料、金型、ロストワックス、鋳造、精密加工、測定までを社内で一貫対応。100%全数検査を実施しており、自社で材料検査機器、3次元測定機を設備している。
  •  製品分野は、バルブ部品、ポンプ部品、継手部品、機械電気設備用部品、二輪部品など。
  •  毎年売り上げが40%増と急拡大 自動車のシリンダーブロック、クランクシャフトなどで実績
  •  京二が取り扱う中国工具で、PCD工具をメインに手がける北京ワールドダイヤモンドの幹部が来日、日本のユーザー訪問を前に、業界誌・紙の記者を招き、新製品発表会を開催した。
  •  北京ワールドダイヤは、2006年設立から11年と、社歴は浅いながらも、毎年40%増の売り上げ拡大を記録。現在、2億3千元(1元=16円、6月7日時点)を達成している、急成長企業だ。
  •  特許が地位確立に通じるため、取得に向けた活動は必至なようで、現在までに90案件余をものにしている。
  •  シリンダーブロック、クランクシャフト、クランクケースといった自動車分野での代表的なワークの加工を巡って、競争他社との比較データを示しつつ、加工効率や寿命などでの優位性を説明。
  •  北京ワールドダイヤモンドの張副総経理は「特に客先からの長寿命化要求は、PCD工具にとって、フォローの風。直接の刃持ちの良さばかりか、ひとつのタイプで荒・仕上げ対応による工程集約といった効率の良い加工で、工具費低減への道も指し示すことができる」と説明する。
  •  実力を示す一例だが、コーティングが難しいとされるCBN工具で、4年前から世界的なメーカーと共同で研鑽を積み、コーティング付CBNチップを開発、ノンコート品よりも3割の寿命アップを実証している。
  •  張副総経理は「標準品のみならず、形状、刃先のカスタマイズなどを通じて、特殊対応していきたい。日本の顧客に貢献していきたい」と熱っぽく語った。

 

PCDチップ交換式平面フライスカッター

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