中心テーマのひとつが「環境負荷の低減」-オーエスジー
最新工具4製品を紹介
A-XPF
「Beyond the Limit」をコンセプトに、オーエスジーはメカトロテックに「参戦」する。
中心テーマの一つが環境負荷の低減にあり、切削実演を交えながら、最適な工具や加工技術などが提案される。展示内容は、Aブランド、微細精密加工用工具、環境に配慮した工具など多岐にわたるが、本紙10月号では最新工具にスポットを当て、紹介していくことにする。
まずは転造タップの「A-XPF」。切りくずゼロによる生産性向上に寄与していく高能率・多機能転造タップで、非鉄合金から軟鋼、炭素鋼、ステンレス鋼、35HRCといった調質材までの幅広い被削材に対応し、低速から高速領域までの安定加工を可能とする。
スラストの低減と安定化を実現する特殊食付き仕様はじめ、ねじ部の剛性を向上する特殊ねじ部仕様、さらに硬さ・酸化開始温度・付着力・耐摩耗性が向上した新開発のタップ専用特殊コーティング(VIコーティング)によって高負荷加工にも対応する。
銅電極用DLC超硬エンドミル「AE-CPR-N」は、3枚刃仕様で高能率仕上げを可能とするロングネックラジアスタイプ。底刃のさらい刃仕様に、優れた刃径精度とコーナーR精度により、良好な加工精度が得られる。
サイズは外径0・2ミリ~6ミリと豊富な首下長さで計144アイテムをラインナップしている。表面処理では、銅電極加工を一新するDLC-IGUSS(アイグス)コーティングを採用。厚膜で刃先の摩耗を抑制し、工具の高い耐久性と良好な加工精度を実現していく。
小型マシニングセンタとの組み合わせで提案されるのがディスクカッタ「PFDC」だ。
薄型鋼ボディーの採用で軽量かつ高い工具剛性を確保。BT30番でφ125の大径カッタが使用可能だ。アーバと組み合わせても総重量は3キロ以下。従来の小型マシニングセンタでは困難だった切削幅の広い1パス加工が可能で、繋ぎ目のない均一な加工面が得られる。
専用のアーバ不要で工具管理が容易なこともポイントだろう。ボディサイズはφ80~φ125をラインナップしている。
最後となるのが高硬度鋼用超硬エンドミルラジアスタイプで、高能率型「AE-CRE-H」と高送り型「AE-HFE-H」の2タイプを用意。前者は正R形状で大きな切込み深さと高送り加工を両立し、後者は独自の複合ラジアス形状で切削抵抗を低減し、L/D=7の突き出し長さでも高速・高送りを可能とする。
両タイプとも再研磨を考慮したストレート部を設定し、再研磨による資源循環型の加工環境に貢献していく。
広報担当者は「最適な加工提案をはじめ、現場で抱える困りごとの解決案、環境負荷低減への方策など、多方面からのアプローチを計画している。是非、ご来場を!」と訴える。
AE-CPR-N
PFDC
AE-CRE-H_AE-HFE-H