オーエスジーがタップの歴史に新たな1ページ。
「GREEN TAP」を提案 独自の新工法を採用し実現
オーエスジーブースで「GREEN TAP」をアピールする溝口氏
EMOショーで披露し、脚光を浴びたオーエスジーの「GREEN TAP」。製造工程で消費電力を抑えて従来比50%のCO2の排出量削減に成功したと言われる転造(盛上げ)タップだが、何がポイントなのか。名古屋で開催されたメカトロテック初日には、開発に当たった穴あけ開発チームの溝口哲也氏自身による講演会が催され、解説された。
溝口氏はオーエスジーに入社して3年半になると言う。
「開発に着手しておよそ2年。環境にいい製品を!との思いで取り組んできたが、何が一番、いいことなのか、見極めていくことが難しい」と前置きしつつ「オーエスジー独自の新しい製造方法の大転換を試みた。その結果、タップ形状を自由自在に形成することが可能になり、折損性能のアップ、摩耗の抑制等により、タップの長寿命化や、面粗さが向上し、めねじの品質が高まった」とのメリットを指摘した。
また、切削タップではなく、盛上げタップのため、切りくず除去のための機械停止時間の削減や、タップの安定加工と長寿命化によって、消費電力量の節約にも繋がっているそうだ。
「加工に際して、従来製品と最も異なる点は、接触する圧力が最も小さいことで、これは盛上げタップの理想的な形状。摩耗は摩擦によってもたらされるからだ」。
トルクで10%、スラストで55%の低減させている。
リリースは来春を予定。サイズ拡張は順次、展開していく計画だ。ご期待あれ!