アルミ材の用途拡大を見込んだ丸鋸製作で差別化を計画するダイヤ商事。
切断ノウハウ織り込んだ独自の放電加工機を導入
放電加工機を操作する江口正晃オペレーター
1964年に、家具の街、福岡・大川市でうぶ声を上げたダイヤ商事は、木工加工、金属加工の両分野で、オーダーメイドの丸鋸の製造を中心に研鑽を積み重ね、実績を上げてきた。
江口社長は「現状の受注内容は、建材関連向けの、1ロット5本~10本のダイヤ工具がほとんど」との仕事内容に触れつつ「今後については、アルミ材の用途拡大を視野に入れ、アルミ加工用の丸鋸づくりに力を入れていく」との絵を描いている。
需要はあるものの、他社では対応が難しい工具づくりにフォーカスしていく方針で、蓄積してきた切断をベースとしたノウハウを活用し、能率や生産性で一歩先んじる刃先の形状、角度を具体化していく考えだ。
設備投資面について、 子息でオペレーターの正晃さんは「弊社の経験を盛り込んだ独自の仕様を採用した側面放電加工機、先端放電加工機を導入した。丸鋸づくりの差別化に欠かせない、特に多品種少量生産に効力を発揮すると考えている」と説明する。
金属加工の場合でも、まずは、用途に応じた切断からスタートする。
江口社長は「素材の切断需要は、間違いなく発生する。求めに応じた、その2次加工について、今後も柔軟に対応していきたい」と訴えた。
ダイヤ商事は、このほか、鋸刃の再研磨にも対応している。当面は、今回触れてもらった、アルミ材加工向けの丸鋸の動向に注目していきたい。