角田新工場稼働で、問題点への理論的アプローチ追求加速させるサイトウ製作所。

株式会社サイトウ製作所

株式会社サイトウ製作所

齋藤社長

 

  •  ドリルの有望株として、人気を集めるフラットドリルを俎上に載せ、切り口にしながら、齋藤社長は、サイトウ製作所が目指す「在り方」について語った。
  •  斜め穴、クロス穴など、対応のバリエーションが豊富なフラットドリルは、周知のように不二越が先陣を切り、今や、主だった工具メーカーでリリースしていない企業がないかのように思える。
  •  「アトムさんも、ラインナップされてみては?と進言されることもあるが、では、当社がリリースするフラットドリルとは、どうあるべきか。この点を見逃してはならないと思う」。
  •  歴史を振り返ると、「市場に『ない』ものや作りにくいものこそが重要と教えてくれている。当社に即せば、(微小径ドリルという)面倒なものに手を出したことが、商売を支えてくれるようになった原点。なかでもサイズ感の差別化は重要。総じて言えば、他社になく、しかも、面倒なものづくりという点がキーポイントになる」。
  •  2019年については「作れば売れる」17年、18年と比較し「ターゲットへのコントロールの良さが必要とされる年となった。しかもその『的』が狭まり、量も限定されてきた。では、どういった力量を身に付けるべきか、問われ続けた1年だったと思う」。
  •  トライアルの「発火点」のひとつは、アトムの「原器」を作り出していこうとする角田新工場の稼働が挙げられよう。
  •  「問題点、不具合の解析方法、そのためのプロセスに変化が生じてきた。言わば、解明する取り組み方が変わってきたのだ」。
  •  単なる経験則ではなく、理論的かつ客観的なアプローチ。
  •  その試行の一部が垣間見える2020年に期待したい。